川北英隆のブログ

箱館山を往復

琵琶湖周辺の山に行く場合、東海道本線よりも湖西線の方が好きである。湖西線の本数が多いように感じるし(確認していない)、工場や学校が少ないため、比較的空いている。それに新しい路線なので、速度が出る。
京都から今津駅まで1時間少しで着く。バス乗り場は西口にあり、コミュニティバスは2番乗り場から出る。
実は最近発見したことがある。今津駅のバスの1番乗り場はJRバスの小浜行き用である。昔の鯖街道が国道になっていて、そこをバスが走る。鉄路で小浜に行くには、敦賀まで行き、そこで小浜線に乗り換えなければならない。北陸新幹線が京都と小浜を結ぶ予定になっているが、現時点ではJRバスを使うのが最良のようだ。
それはともかく、コミュニティバスは15分ほどで箱館山ロープウェイの山麓駅まで運んでくれる。今津の標高が100メートル弱、麓駅は200メートル弱、箱館山山は547メートルだから、バスの威力は意外に大きい。
山麓駅の東側は広い駐車場になっている。スキー客用だ。当日は紅葉を楽しむ客がいて、何台か車が駐車していたし、ロープウェイも動いていた。コミュニティバスには夫婦連れの登山者がいたのだが、2人はロープウェイに乗った。紅葉を楽しみつつ、スキー場付近をハイキングするのだろう。
広い駐車場の東の端から登山道が始まる。それだけを記憶していたところ、東に端の沢沿いに(西側、右岸に)広い道がある。「小谷」との表示がある。その右横、左岸に(右岸、左岸は水の流れる方向に向かって右か左かであり、ややこしい)、「登山道はマウンテンバイクも通るので注意」との看板あり、草に隠れている。
「マウンテンバイクが通るならこの広い道やろ」と、沢沿いの道に入り、少し登って身支度を整えた後、少し歩いて地図図を確認した。沢沿いに、箱館山に向かう道とは別の道が書かれている。もう少し登ってみたが、広い道は堰堤で行き止まり、草に覆われていた。
「そういえば、身支度している時に車が停まり、ドアの開け閉めをしていたが、こんな端を使うのは登山者のはずなのに、来ないな」と思いつつ、看板のところまで引き返した。
よく見ると「マウンテンバイク注意」の看板へと草に覆われた細い道が続いていた。沢に木製の橋がかかり、それも草に覆われている。前夜に時雨れたのか、草が濡れていて、それが嫌なのだが、仕方ない。もっともすぐに草が終わり、広い道になり、林の中へと続く。朴の大きな葉がたくさん落ちている道である。前に夫婦の登山者が歩いていた。「車のドアの音はこの2人やな」と追いかけ、接近した。突如、男性の後ろを歩いていた女性が悲鳴をあげた。足音で僕に気づき、クマと間違ったらしい。
2人を追い抜き、ジグザグの道を登っていく。植林から、マツ混じりの広葉樹林になる。道は広いのだが、雨の時に流れとなるようで、傷みが激しく、歩きにくい。時々少し歩きやすい脇道に入る。
勾配が緩やかになり、尾根に着く。分岐になっている。右に尾根をたどると伊井城跡とのこと。尾根を左にたどる。すぐに、右手に分岐があるが、そのまま尾根を直進する。倒木が一箇所あった。ロープウェイの下をくぐり、少し下ると、道は右手に折れていく。スキー場への道である。その方向を見ると、600メートルを越える山頂付近の紅葉が美しい。
三角点へは、その道ではなく、分岐をほぼ直進する。「一等三角点へ」の表示もある。小さな谷筋の比較的しっかりとした踏み跡をたどり、最後に左手の小高いピークへと登る。すぐに三角点である。イワカガミとサルトリイバラが多い。
展望は、少し周囲を歩くと琵琶湖側にあり、竹生島が見えた。
帰りは往路を戻った。尾根からの下り、小石で少し滑りやすい。朴葉の多い道に入ると分岐がある。それを直進せず、右手に折れる。すぐに駐車場に戻る。往復90分だった。
写真は箱館山の一等三角点である。かつて、「羽子立山」と表記としたらしい。
20201106箱館山山頂.jpg

2020/11/06


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