午前中の天気が良くないとの予報だったので、近くの山を軽く歩くことにした。以前からリストアップしていた宇治の天下峰(てんかみね、348メートル)である。軽くとはいえ、それだけではさすがに物足りないので、南にある高峰山(298メートル)にも寄ることにした。
どう歩くのか少し考えた。町に近い山はややこしい。天下峰の西の山麓は住宅街になっていて、道が入り乱れてている。
ネットで調べた結果、六地蔵駅(京都市営地下鉄、京阪、JRの駅がある)から北東に歩き、供水(こうすい)峠に登り、そこから南に天下峰の稜線を歩き、高峰山に登って黄檗(おうばく)駅に出て京阪で帰ることにした。天下峰を南北に縦走できる道があることは以前に調べて判っていた。問題は高峰山だが、ややこしいながら何とかなりそうだった。
歩いてみた結果、まず出発駅は六地蔵駅ではなく、1つ手前の市営地下鉄・石田駅が最短だった。後で知ったのだが。石田駅からにすると1キロ程度近いだろう。
供水峠と、そこから天下峰への道は比較的歩かれているようだが、ハイキングコース的ではない。それと、峠への登り口と峠の中間地点付近、山側の土の中にオオスズメバチの巣があった。先週までの寒さが和らぎ、歩くと暑いくらいだったから、ハチが何匹も元気に飛び回っていた。アシナガバチが秋の晴れた日に飛び回るのと同じだろう。慌てず、騒がず、ゆっくりと巣の前を通り過ぎた。1匹、(偵察かな)すぐ近くまで飛んで来たのは冷や汗ものだったが、こっちから手を出さないかぎり、滅多に刺されるものではない。
天下峰から南側は、北側よりも踏まれていない。倒木もあるので、踏み跡を見失わないように注意が必要である。踏み跡が怪しくなると、間違ったと思っていい。
高峰山は低いながらもタフだった。あまり登られていないのと倒木とで、踏み跡の不明瞭な箇所がある。今回、登りと下りを違えたのだが、それぞれ一長一短だった。
コース全体で3時間30分だった。
上の写真は、供水峠への道の途中にある方丈石である。この付近に鴨長明の庵があったとされる。その庵で隠遁生活をしつつ方丈記を書いたらしい。沢の横にあるから、水には困らなかったのだろう。
下の写真は、供水峠の名となった湧き水(香水)を祀った社と石仏群である。2本の大きな杉の木の奥に湧水がある。
2020/11/16