今年の春に続き、鈴鹿の南端近くを歩いた。春に山頂から鈴鹿峠を見て、それを越えたいと思ったのが始まりだった。どうするか計画していると、東海道の宿場町、関から北に上がれば、何山か越えて鈴鹿峠まで歩けることに気づいた。
コースは次のとおり。関西本線の関駅で降り、関郊外の観音山(224メートル)を越え、羽黒山(290メートル)と筆捨山(285メートル)を縦走し、かつての東海道に出て、沓掛、坂下を経て鈴鹿峠に上がる。その後、三子山(みつごやま、568メートル)に寄り、滋賀県側(土山)に下りる。
京都から関駅へ、どうするのか。草津線の終点、柘植駅は関西本線の駅でもある。関駅はその柘植から2つ目、意外に近い。また、滋賀側にはコミュニティバスがある。
以上を歩く前日になって地図を確認していたら、関の郊外に城山(153メートル)というピークと、関富士(242メートル)があり、ついでに登れることに気づいた。
これらの山を順々に登り、かつ旧東海道の一部を歩き、鈴鹿峠に達することになる。峠の手前の山々をたとえれば、会席料理に最初に登場する八寸みたいなものか。それに対して、メインの鈴鹿峠と三子山はどうか。そういう山旅のイメージである。
実際歩いてみたところ、城山を除いて道は明瞭である。とはいえ、鈴鹿峠まで、脇道が多い割には表示が少なく、地図が手放せない。そのうえ、羽黒山から筆捨山までは礫岩の岩尾根が続き、何箇所もトラバースしなればならない。(計画では軽いと思っていた僕のように)「低山の縦走やん」とあなどると、びっくりするだろう。
全コースの高度差(登り)はざっと計算して1300メートルを越えていた。歩いた距離は20キロ以上、関駅で降りて以降、滋賀のバス停(土山町黒川)まで6時間半かかった。
写真、上は関宿の今である。下は羽黒山の山頂での冬支度に忙しいリスである。
2020/12/04