近鉄桜井駅で降り、南口に出る。伊勢や吉野への道が交わり、桜井市の中心である。伊勢街道沿いに、栄えた名残がある。ご多分に漏れず、今は寂れているが。そんな街歩きの後、多武峰への道に入り、学校の前を過ぎる。すぐに等彌(とみ)神社の鳥居がある。
境内に入る。紅葉の残りが美しい。少し北側に歩くと鳥見山への登り口がある(直前のブログの写真)。石段を上り、整備された道を緩やかに登っていく。植林と広葉樹の混じった林の中である。途中、霊畤拝所、句碑などを見る。
頂上には、尾根から少し南東側から回り込むようにして到着する。「霊畤」と刻まれた石碑と、その説明板がある。広葉樹の中のピークだが、展望は木の間から程度でしかない。
頂上から、最後に少し回り込んだ分だけ戻ると、東側へと下る道があるのだが、それが2つもある。少し南に向いた(右手の)道のほうが踏まれているようなので、そちらを下ることにした。結果として、それが正解だった。広葉樹林の木の間から、近くの名山である音羽山と、初夏に登った多武峰方面が見える。
尾根道はゴミ焼却場の北側を通りる。再度分岐がある。ここも、比較的踏まれた右手の道を下る。植林の中の道になり、小さな谷に沿った耕作地(正確には元耕作地)の上に出る。
この耕作地への出方が悩ましい。適当な道がなくて、耕作地が半分泥田状になっている。耕作を放棄し、その上をイノシシなどが歩くからだろうか。
低い笹の中の道をたどり、何とか耕作用の道(地形図の実線路)に出て、村(赤尾)に入る。逆コートをとり、この村から鳥見山に登ろうとした場合、尾根への取り付きを探すのに苦労するだろう。
その先、赤尾から外鎌山の天皇陵への道もわかりにくい。今回は沢に沿って細い道を南にたどり、赤尾の南東にある村落から橋を渡り、国道166号線に出た。結果として、これが近道だったようだが、行き止まりになるのではと、最後まで心配だった。
時計を見ると、等彌神社から80分程度かかり、外鎌山の入口に出ていた。
上の写真は頂上の手前、白庭と呼ばれる小さなピーク、下は鳥見山からの下りである。
2020/12/15