京阪の河内森駅からJRの河内磐船駅への乗り換えと、JRの津田駅から国見山の登山口へのアプローチは要注意だろう。新興住宅街に近い山全体に言えることなのだが。
河内森駅の改札を出てからすぐに、難しい事態に出くわす。一度階段を下って上がり、駅前の通りに出る。右手(東)に数歩歩くと、左手、向かい側に細い道がある。それがJRへの通路で、250m程度歩く。河内磐船駅はその通路の右手にある。かつて、交野線も片町線(今は格好良く学園都市線)も田舎の鉄路で本数が少なかったから、乗り換えのニーズは皆無に近かったのではないか。
現在の片町線、新興住宅街と同志社大学の通勤、通学に使われている。快速も走っていた。
問題は、快速が津田駅で停まるのかどうかだが、何のアナウンスもなかったので、「この付近では各停になっているのやろ」と考え、乗ってしまった。ところが津田駅の2つ先、長尾駅まで停まらなかった。長尾駅から先で各停になるそうだ。「JR西、不親切だから大事故も起こすのやろな」と、仕方ないので戻ることにしたが、すぐに電車が来た。片町線、田舎の線路だったとあなどってはいけない。
津田駅から国見山へのアプローチ、「地図を見て適当に歩き、尾根道に入ればいい」程度の考えだった。「どうせ里山だし、歩かれている山だから」との思いである。これが間違いだったようだ。
津田駅を出て、駅前の車道を北に歩く。すぐに右手(東)に分岐があるので、それに入る。その車道は線路の下ではなく、上を越えている。そのまま真っすぐに住宅街に入り、地図を睨みながら南に歩き、学校(関西創価学園)の大きなグラウンドに突き当たる。そこから東へと坂を上がり、高速をくぐり、高速沿いの道を少し北東に歩く。その付近に登山口があるはずと思った。地形図では「津田南町(一)」の表示の上にある独立標高点82メートルのすぐ東、もう少し正確には高速の東側にある建物群付近である。
ところが、この登山口探しが難しかった。最終的には、建物群の南側に記されている実線路に入り、沢沿いに歩き、建物を抜ける地点で尾根道を見つけた。沢は清水谷と呼ばれているらしい。持参していた地形図(ジオグラフィカ)にも近くに「清水園」との記載がある。
後から調べたところ、国見山、一般的な登山口は津田駅のほぼ真東にある。谷沿いの実線路を上がり、国見山の北側から、もしくは東に回り込んで南側から登頂する道である。確かに今回もしっかりした道が山頂付近で合流した。
実際だが、清水谷に沿った道からでも登れたようである。しかし、「尾根道を」と思っていたので、建物を抜けた地点で見つけた尾根道に入った。竹藪の中を急登し、雑木と篠笹の中の道を上る。十分な刈払いがされていないので、夏はヘビが怖い。花崗岩質の細かな砂利が多く、下りはスリップに注意である。
やがて、南の清水谷や北の谷から上がってくる道を合わせる。そうすると歩きやすくなる。頂上の手前の小ピークに展望台があり、比叡山と石清水方面の展望があった。
最後に、花崗岩質の細かな砂利で滑りやすい道を急登し、国見山の山頂に着く。京都と大阪方面の展望が良い。山城(京都)、摂津、河内の展望があるから国見山なのだろう。かつて城(砦)があったとされるが、不明だった。
なお、国見山の山名だが、地形図に記されているものの、「日本山名総覧」(1999年版)には記載がない。出版後、地形図に山名が追記されたのだろうか。
写真は、今回の尾根道の取り付きと、篠笹のかぶさる国見山への道である。
2020/12/26