川北英隆のブログ

比叡の玄関と奥座敷を歩く

今週の山だが、予定が立て込んでいること、緊急事態宣言が出ていることから、近場を軽く歩くことにした。いくつか蓄えてある山の「研究成果」から、今回は比叡近辺の、まだ歩いていない山歩きを選んだ。2山を歩くことになる。どこなのか。
1つは三石(さんごく)岳、もう1つは八王子山である。
三石岳は標高676メートル、比叡の主脈(700から800メートル)よりも少し低い程度である。また近くには比叡山延暦寺の奥座敷とも言うべき横川中堂がある。
一方の八王子山は381メートルである。低いながらも岩山であり、平安京や比叡山延暦寺の守り神である日吉大社の奥の宮的存在である。この日吉大社、全国にある日吉神社、日枝神社、山王神社の総本山となっている。つまり、他の日吉神社、日枝神社、山王神社は眷属さんでしかない。
東京にいた頃、今から35年近く前だが、毎年相場に負けているというので、部長や課長に連れられて山王日枝神社に初詣し、祈祷を受けたことがある。初穂料をいくら収めたかは知らないが(忘れたというのが正確)、人数が多かったので奮発していたように思う。考えると、1000円(2000円かな)/人相当で計算、丸めてうん万円だったような。お神酒をよばれ、その日の仕事はほぼそれに尽きたか。いずれにしても正月の初日は半ドン、良き時代だったと思う。
ついでに書くと(どんどん横道だが)、東京取引所のある兜町の隣、茅場町に日枝神社がある。山王日枝神社の(神幸祭の)御旅所だとか。証券会社の多い地域なので相場関係の信仰が厚く、立派な神社である。
以上はともかく、今回の歩くコースは整備されていた。
京阪電鉄の坂本比叡山口駅で下車、日吉大社の手前で北に折れて延暦寺の麓の寺院、不動堂まで行き、そこから横川中堂の南側まで登る。高度差400メートルばかりの急登である。
少し寄り道をして横川中堂を拝み、その後で稜線を三石岳へと歩く。比叡の主脈が真横に見える。三石岳からの下りは要注意だが、それが終わると八王子山までは整備された道に戻る。八王子山山頂は神域であり、禁足地となっている。
八王子山の東は岩場であり、そこに牛尾神社と三宮神社の社が崖に懸かるように建てられている。八王子山からは広い道を下り、日吉大社の麓の境内に入り、東本宮と西本宮を参拝した。その後、坂本の立派な石垣(穴太衆が積んだとか)の僧房を見つつ、坂本比叡山口駅に戻った。
写真、上は八王子山の(左から順に)三宮神社と牛尾神社、下は日吉大社の鳥居と八王子山である(小さく神社が見える)。
20210119八王子山.jpg

20210119日吉大社と八王子山.jpg

2021/01/19


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