川北英隆のブログ

低山を越え野洲から湖南へ

今週の山、天気が今一つとの予報だったので(もちろん近場でないとリスクがあるし)、滋賀南部の低山歩きにした。前から登り残していた山と、最近見つけた山を組み合わせた。盛りだくさん、歩数は4.5万歩だった。9時間近くかかった。
コースは東海道線の野洲駅(野洲市)から草津線の甲西駅(湖南市)まで歩いた。正確に書くと、甲西駅をオーバーランならぬオーバーウォークしてもう一山登り、甲西駅に戻った。この間の最高標高が400メートルと、低山から低山を渡り歩いた。道はほぼ整備されている。もっとも小さなアップダウンが多く、疲れる山歩きだった。
もう少しコースの概要を書いておく。野洲駅降り、南南東にある妙光寺山(267メートル)を目指した。登山口は山の北側にある。中腹にある磨崖仏を拝み、妙光寺山に着く。
その後、岩尾根を東にたどり、妙光寺山の北東にある三角点峰、田中山(293メートル)と、その脇の旗振山(はたふりやま、280メートル)に寄り道した。旗振山には、江戸時代、旗を立て、米相場に関する情報を伝達した岩がある。関西の各地に見られる山名である。この付近、花崗岩のザレが多く、下りはスリップに要注意である。
尾根を少し戻って東に下り、滋賀県が運営する希望が丘文化公園の西端を少しかすめ、その北側の尾根に取り付く。入り口付近が多少不確かである。尾根に入ると北側からのハイキングコースと合流する。忠実の稜線を踏みながら、小堤城山(こづつみしろやま、286メートル)、古城山(こじょうやま?、岩倉城跡、260メートル)、立石山(282メートル)などの小さなピークを越え、最後に少し長い登りを経て鏡山(384)メートルに着く。
鏡山からは(次の目標に向かうため)ハイキングコースから外れ、南に下り、先の希望が丘文化公園の東端に出る。踏み跡があり、山慣れていればそんなに難しいコースではない。
希望が丘文化公園から名神高速の下をくぐり、並行して走る県道に出る。この県道を500メートルほど歩くのだが、車が多く、歩道もなく、今回一番嫌な箇所だった。実は鏡山のハイキングコースを忠実にたどると、この県道歩きが3キロ近くなる。ハイキングコースを外れたのは、それを避ける工夫だったのだが、予感が当たった。
県道を湖南市方面に歩くと、左手に車道が分岐している。これが十二坊(じゅうにぼう、405メートル)へと続く道路である。この山塊にはアンテナ群があり、その維持のための道路である。一般車両の通行不可、悠々と歩ける。尾根筋をたどり、山頂からの展望を楽しんだ後、尾根道を南東側の十二坊温泉に下り、そこから南西に車道を下る。途中、磨崖不動明王像を拝み、岩根村に下りる。十二坊は岩根山が本来の名であるらしい。
後は(歩道のある)車道を歩いて甲西駅に出ればいい。今回は少し時間があったので、駅の横を通り過ぎ、駅の南西にある「うつくし松」を見て、その横の美松山(びしょうやま、227メートル)に登った。この付近、かつての東海道である。「うつくし松」は歌川広重が東海道の風景として描いている。
写真、上は妙光寺山磨崖仏、下は岩根村の少し先にある磨崖不動明王像である。巡礼のような山歩きになった。
20210129妙光寺山磨崖仏.jpg

20210129磨崖不動明王.jpg

2021/01/29


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