川北英隆のブログ

堂床山を越す

大阪府能勢町と兵庫県猪名川町の境にある堂床(どうとこ)山、584.2メートルの三角点は、ほんの少しだけ能勢町側にある。とはいえ、府県境だけに、どちら側からアプローチするのか少し迷う。正確には、能勢の森上からか、猪名川の杉生(すぎお)からか。
両者とも、以前に使ったバス停があり、勝手知ったるというところ。結局は電車の乗り換え本数が少ない森上経由にした。
能勢電鉄の山下駅からバスに乗る。ちなみに杉生からの場合は能勢電鉄の日生中央になる。
森上で下車し、西北西に歩く。昨年10月の紅葉の初め、境内で休んだ岐尼(きね)神社は桜が満開だった。実はこのブログの読者から「田に水の入った季節に行くのがいい」とアドバイスをもらっていた。能勢側の棚田が美しいようだ。そのアドバイスを無視したことになるのだが、春の里山も美しい(どこの里山でも一緒かもしれないが)。
4キロ近く歩き、府県境の峠に着く。鉄鋼の工場の手前、南に伸びる車道に入る。600メートルほど谷沿いに下り、ダイカという名の企業の倉庫を見て、沢(下ってきた沢の支流)沿いに車道を登る。ダイカの敷地がある。その敷地の様子からして火薬を扱っているようだ。多分、大阪火薬が昔の社名ではなかろうか。
沢を上り詰め、左手のツバキの森を通り、右手に植林が目立つ箇所から堂床山に入る。送電塔への巡視路の一部のようで、よく踏まれているのだが、入口には何の表示もない。マウンテンバイクが入っているようで、そのタイヤ跡が目障りだった。
標高440メートルで左に送電塔を見て尾根に出る。ここから広葉樹の多い尾根伝いである。ミツバツツジが咲いていた。送電塔の少し上で、山の作業に入っていたのか、大の用事を済ませたオジさんに出会った。登山者がいるとは思っていなかったようだ。
尾根が広くなり、南北の主稜線に出る。北からも薄い踏み跡が合流していた。軽く下り、登り直すと堂床山の山頂である。展望はほとんどなかったが、南に571メートルのピーク(丸山と呼ばれている)が大きく見えた。
登った日は雲が多かったものの、気温が高かった。水分補給をしつつ、軽く行動食を口にした。水は1リットル、この季節として多少多めに持っていたが、足りるかどうか、いきなり気になった。
堂床山から南に下った。依然としてよく踏まれているが、山頂の直下が急だった。補助ロープもある。下り切ると再びのんびりした山に変わった。長い鞍部のようなコブのような箇所を過ぎ、登り返すと広葉樹の中の丸山だった。
丸山から下ると、490メートルの鞍部である。ここから左(北東)へ、植林の中を沢へと下る。沢を渡り、荒れ気味の林道に出る。それを下れば猪名川方面から北へと上がってくる林道に合流する。堂床山と滝王山の間の谷でもある。
写真、上は滝王山への登りから見た堂床山で、低い割りに尖っている。下は堂床山山腹のミツバツツジである。
20210405堂床山を.jpg

20210405ミツバツツジ.jpg

2021/04/05


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