川北英隆のブログ

安房のジャングルと工事

大山の三角点を見つけて満足した。ジャングルの中をもう一度歩くのは嫌だったし、雨粒も落ちている。そこで車道を下ることにした。
車道には私有地との表示があり、多少気になった。また、尾根に登り着いた付近では工事の音がしていた。「まあ通してくれるやろ」と判断して車道に入った。ヤマユリが1株咲いていて、「その判断が正しい」と頷いているようだった。
頂上の横にはコンクリート製の展望台があり、実のところ三角点よりも高い。車道はその手前まで通じている。「市が観光用に作ったのかな」とも思ったが、それにしては「私有地」はおかしい。
車道は大山の西側の谷に付けられている。谷の上部は伐採され、造成地のように段々になっている。「どっかで見聞きしたような風景やな」と思いつつ、舗装された車道を急ぎ足で下った。というのも坂田(ばんだ)からのバスの時間が迫っていたから。
右手にジャングル状だった大山の尾根が見える。常緑広葉樹が歯抜け状態で尾根に並んでいる。台風で倒されたのか。その倒木が登山道を塞いでいたのだろう。
すぐに車道は谷沿いになる。沢が近づき、工事現場の横を通った。近くに大きな鉄製の管があったから、水がスムーズに流れるように工事をしているのかもしれない。
坂田の手前で車道は少し登りになる。大山からの尾根の末端を越える地点である。再び下り、坂田の村に入るのだが、その手前にゲートがある。やはり私有地のようだ。工事をしない時には閉まるのだろう。ネットで調べたところ、登山をしていて車道を下るのは黙認されるが、登っていくと「入らないように」と追い戻されるとか。
ゲートを過ぎると左手に工事許可の標識があった。「土砂等の埋立て等」「林地開発行為許可済」と掲げられていた。東京から土砂を運んできているようだ。
坂田のバス停はすぐだった。20分で下れたので、汗と雨で濡れたシャツを着替え、バスを待った。バスは10.43発、館山駅に11.15に着く。駅前で「クジラ弁当」とやらを食べたかったのだが(行きに睨んでおいた)、従業員が見当たらないし、出来上がるまでの時間もよくわからないので断念した。
帰りは君津駅と蘇我駅で乗り換え、京葉線経由で東京まで戻った。本当はついでにもう1山立ち寄る予定だったのだが(堂山という山)、1時間余計にかかり、東京に戻るのが遅くなるので止めにした。そもそも千葉の夏の低山に懲りてしまった。
これも後から調べてわかったのだが、堂山で登りに使おうと思っていた道が「立入禁止」になっているとか。千葉の山、しっかり調べてから入らないと恐ろしいことになる。
上の写真は大山の一等三角点である。周りの背丈の高い草を倒し、写真を撮った。下は大山付近のグーグルマップ(航空写真バージョン)である。下の方に三角形をした伐採地があり、その右横に白い点が2つある。下の点の右すぐ横が三角点である。伐採地は段々になっている。いずれ太陽光発電にでも使うのだろうか。
20210716大山の三角点.jpg

20210716大山と坂田.JPG

2021/07/16


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