今回の三重岳に関して考えるところがいくつかある。1つはこの周辺の山の良さであり、もう1つは自然環境の価値である。多くのヒグラシと、時々混じるエゾハルゼミの声を聞きながら、ふと考えた。後者の声は知らなかったので、帰ってからネットで調べた。
ちなみにエゾハルゼミだが、近畿付近はブナの林が残る山域にひっそり生息しているらしい。
まず高島トレイル近辺の山である。野坂山地に呼ばれることはすでに書いた。
この山域、奥に入ると自然が豊かであり、低山ながら楽しい。とはいえ、この周辺の山に入ったのはこの10年程前が最初である。だから回数も少ない。北から、野坂岳、三国山・赤坂山・大谷山、今回の三重岳・武奈ヶ岳、そして百里ヶ岳だけである。あえて言えば箱館山もそうなのだが、あまりにも俗化している。
この延長線上にある京都大学の芦生(あしう)研究林(京大演習林)にも入ったこともない。学生の時、クラブの何人かが入ったのは知っていたが、当時はとくに興味がなかった。
今となっては演習林へのアプローチは車がないと大変そうだ。もっとも外縁の山には比較的簡単に入れる(ホンマかなと、調べないといけない)。朽木(くつき)の奥にある2つの三国岳である。計画の1つに加えておきたい。
この山域の価値は雪の多さにもよるだろう。3年前の5月の下旬に三国山・赤坂山・大谷山を歩いた。その時は雪が解け終わった直後で、登山道の一部は泥濘み、周囲には花が多かった。
グーグルの航空写真を見ると、何月頃の写真かは不明ながら、三重岳にはまだ雪が残っている。この雪の一部が凹地に池を作る。今回、山頂の手前で見た2つの池はこうしてできたのだろう。
長くなったので、自然環境の価値はページを改める。
写真は三重岳付近のグーグルの航空写真である。白く雪が残り、周囲の広葉樹がようやく芽吹いている。今回の山歩きだが、左下の方から入り、真ん中付近の(残雪が上から下から集まるように見える)山頂を経て、そこから右下へとGoogleの文字に向かって伸びる尾根を下った。
2021/07/24