7/24、奈良県の観音峯(1348m)で遭難騒ぎが起きた。遭難したのは大阪大学の教員、定年後も大学で勤務しているそうだ。実はこの山、この秋になれば友人と訪ねようかと思っていたものだから、ニュースを真剣に見ていた。
京都からだと日帰りで行けると思う。ニュースにあったとおり、奈良交通バスで洞川(どろがわ)方面に向かう。その洞川のすぐ手前に観音峯への登山口の停留所がある。そこから頂上を往復してもいいし、そのまま稜線を歩き、洞川に下ってもいい。
洞川は女人禁制で有名な大峰山の登山口である。女人禁制を「男女差別や」と叫んでも、宗教上の戒律だから国として介入が難しく、天皇に女性がなれないのとよく似ている。そんな著名な山の登山口なので旅館が多く、いざとなれば宿泊も簡単である。
その洞川には2回泊まった。中学校の時、父親に連れていってもらい、同級生と一緒に大峰山に登った。同じ中学校の修学旅行でも洞川に行った。今なら「男女共学の中学校なのに、何で洞川や」と思うのだが、当時は「しょぼい修学旅行、それも2年前に行ったばかりの洞川かいな」と思っていた。
それで肝心の観音峯だが、登ったことがない。洞川周辺の山にはいくつか登っているものの、観音峯はぽつんと独立していることと、それだけを目当てに行くには少し物足りないので残ってしまった。年を経て、それなりの山になったと思えるから、今年にも入ろうかなと考えた次第である。それと、中学校時代の洞川への道はそろばん玉を敷き詰めたように悪く、秘境に近かったのだが、20年近く前に入った印象では普通の観光地になっている。
その観音峯、どこで遭難するのだろうかと不思議である。「道に迷った」とのことらしいが、比較的よく登られている山だから、紛らわしい箇所もないはず。ひょっとしてバリエーションコースを使ったのかもしれないのだが、そうであればGPSくらいは持参するだろう。晴天下の夏の低山のせいもあったのか。
いずれにしても26日に無事(道に迷った後、転倒して骨折していたらしいとはいえ)見つかって良かった遭難騒動だった。
2021/07/27