三郎岳からの展望を楽しみつつ、少し早い昼食にした。後は高城山を経て仏隆寺へと下り、高井まで戻るだけである。
登頂後、山頂往復でない場合、いつも難しいのは下る道である。今回は北尾根に入りそうになった。地図を睨みつつ、方向をきっちり確認しなかったせいもある。ハイキングコースにしては踏み跡が薄いので、すぐに気づいた。
山頂からは南南西に林の中を下る。入口は目立たないものの、一歩入れば明瞭なコースである。最初は急な下りだが、すぐに傾斜が緩やかになる。植林の中、下草に笹が多くなり、気持ちのいい道となる。小さな上り下りの後、広葉樹林の中の高城山に着く。高城山の最高点の少し先から台高や大峰の展望が得られるが、やはり木の背が伸びているため、すかっとはしない。
高城山から大きく下る。植林の中、作業用の道もあり、正しく下るには道標やテープが頼りになる。最後は車道に出る。諸木野と赤埴(あかばね)を結ぶ道である。
北に下り、川を渡る。そこから唐戸峠を経て室生に越える車道が付けられている。地形図にある仏隆寺から室生に越える車道は現在、歩行者のみ通れるようだ。
川を渡り、少し下ると仏隆寺である。秋は彼岸花、春は桜(千年桜という大きな木がある)で有名らしい。今回、彼岸花のピークは過ぎていたが(末枯れた花が目立った)、観光客がちらほらいた。
長い石段を上り、200円払って境内に入った。大和茶発祥の地とか。石室があり、その内部に寺の創建者とれる堅恵の墓があった。
後は車道を下り、高井に戻った。バスの時間に2時間以上あるため、榛原駅前のタクシーを呼んだ。すぐに来てくれた。駅まで1720円だった。
写真、上は気持ちの良い植林の林と笹原である。下は農家の脇に植えられていたショウガの花(ただし観賞用らしい)である。この花が仏隆寺にも供えられていた。芳香がある。
2021/09/28