毎年のことながら、日本年金機構から「扶養親族等申告書」の提出依頼が来た。毎年文句を書いているように思うので、今年はあっさり出そうと思ったのだが、今年も躓いた。
この申告書、要するに公的年金に関する課税に関して、扶養控除や障害者控除などの対象に該当するかどうかを確認するための書類である。(加齢とともに頭の働きが少しずつ鈍るという障害はあるものの)障害者控除とは無縁なので状況をよく知らないものの、扶養者控除の方はその税制変更が一応終わったので、今年の扶養親族等申告書は簡単なはずだった。多くの公的年金の受給者の場合、配偶者や扶養親族の欄は「前年と変更なし」になろう。
僕も「前年と変更なし」だったので、送られてきた1枚物のマニュアルに従い、書類に提出年月日と氏名だけを書き、同封されていた封筒に入れて投函しようとした。
と、問題が生じた。まず氏名を書く欄の下に電話番号の記入欄がある。ここは、マニュアルには「電話番号を記入しろ」とは書いてない。一方、別冊になっている記入例には「電話番号を書け」とある。「まあ、電話のない家もあるやろし」と思い、ここは書かないことにした。それにしても不統一だし、電話番号が必要な理由も不明である。
「これで終わりかな」と思い、書類を確認した瞬間、「配偶者の名前がない」ことに気づいた。「カミさんが極楽に行った記憶もないしなあ」と思いつつよく見ると、配偶者の欄は「控除対象となる配偶者」とある。僕の場合、まだ曲がりなりにも働いていて年金以外の収入があるため、配偶者控除が受けられない(昨年だったか税制変更によって消滅した)。
ここで気づいたのは、「扶養親族等申告書を郵送する必要もないのでは」と。わざわざ84円切手を貼って投函し、郵便局を儲けさせるのは変である。そうだとするのなら、1枚物のマニュアルには「変更なし・配偶者などの控除対象者なし・障害者控除対象外、以上のすべてに該当する場合、扶養親族等申告書の提出不要」と書くべきである。
もしくは、提出忘れかどうかをチェックしたいのであれば、日本年金機構の専用サイトを設け、そこから「提出不要のため郵送せず」をクリックさせるようにすべきである。その連絡をシステムによって記録すればいい。
それとも、旧態依然としたシステムを使っていて、突き合わせや名寄せができないのかも。日本年金機構は扶養親族等申告書を手作業で処理し、変更項目をハンド入力しているのだろう。だからミスが生じる。「アン信じらブル」なほど古い組織である。そのくせ図体がでかい。人口減少社会なのに、多くの人材を無駄に使っているとしか思えない。
2021/09/28