動物の肉を食べるよりも昆虫を食べるほうが環境にいいとか。このため、昆虫を食べるのが流行り始めている。これと対極にあるのが昆虫蔑視であり、インディー・ジョーンズにはカブトムシを食べるシーンが「気持ち悪い例、怖い例」として登場する。
実はカブトムシ系の幼虫は美味らしい。カミキリムシの幼虫がそう評価されている。
ハチノコ(ハチの幼虫)は子供の頃に「美味い」と食べていた。ハチの形をした蛹には、さすがに少し引いたが、でも食べると特段の抵抗はない。思い出したのは松本の旅館で泊まったとき、朝食にハチノコが出てきたこと。さすがに食用だけのことはあり、本当に美味くて、今でもそのハチノコの姿だけ覚えている。(旅館の名前はもちろん、正確な市町村名は忘れたが)。ついでに思い出したのは、その旅館で出てきたステーキが重くて、のつのつしたことである。
韓国ではカイコがたくさん売られていた。当時、イヌを食べていたのだから当然だろう。また、タイのバンコクの屋台ではいろんな昆虫が売られている。近くのホテルにチェックインした後、その昆虫を買いに出かけ、ついでにビールも買って、部屋で友人と飲むのが楽しみだった。コロナでどうなっただろうか。
コンゴ川では大きな、それこそカブトムシ系の幼虫を現地人が売っていた。残念ながら友人が挑戦しようと言わなかったし、僕だけで挑戦すると、生食だと言われた場合、焼いて食べたいと言うのも大変だったので諦めた。多分、美味だったのだろうなと今でも残念である。
考えると人類が一番凶暴な生物なのだろう。今までは人類の一部しか触手を伸ばさなかった昆虫に、全員が感心を示そうとしている。昆虫からすれば、「ええっ、キモいで」というところだろう。
それに昆虫を本格的に食料とするには、家畜と同様の飼育施設と技術がいる。それでどれだけ環境に優しくなるのだうか。しかも、飼育している昆虫が逃げ出すことも当然であり、逃げ出した彼/彼女ら(男女平等やさかい、彼だけやない)が施設外で大量に発生することも想定しなければならない。この大量発生が環境に大きな影響を与えないのだろうか。
涙ぐましい人類の食欲、どうなることやら。僕の生存の外側にある(本格的な昆虫食を知らないで終わる)ような気もするが。
2021/10/29