川北英隆のブログ

大悲山口から峰床山へ

学生の頃、叡電の出町柳駅は山登りのメッカ的存在だった。比良に登るため、出町柳のバス停によく並んだ。満員のバスに乗り、ガタガタ道だった花折峠で降り、また峠を越えて安曇川沿いの朽木方面に入った。そのバス、今は土日だけになった。花背方面へは毎日出ている。
出町柳で花背の奥、広河原行きを待った。平日は7時20分発である。貴船口、鞍馬を通り、花背峠を越え、花背を経由して広河原まで行く。今回は広河原に入る直前、大悲山口で降りた。8時55分着である。
このバス、出町柳から乗ったのは僕を含めて登山者3名、京都市内でパラパラと乗車してきたが、鞍馬まででほとんどが降りた。花背の中心部で僕以外が降り、大悲山口以遠、広河原へは空になった。
大悲山は京都の秘境として知られる。田舎の家を活用したような旅館や食事処が点在する。大悲山口から大堰川(桂川)の支流、寺谷川に沿って車道を東へと歩くのだが、その道沿いにもそのような家が点在し、時には薪を燃やす煙が上がっていたりする。
大悲山とは寺谷川の中程にある寺、峰定(ぶじょう)寺の山号である。時間の関係で峰定寺には上がらなかった。門前には、ちょっと有名な美山荘がある。
峰定寺の入口(社務所がある)を過ぎると林道になる。入口にはチェーンが掛かっている。林道に沿って寺谷川を遡ると林道が分岐する。東に進むと今回目指す俵坂峠、北に折れると寺谷峠である。時間が許せば寺谷峠を越えたかったのだが、これも時間の関係で諦めた。
分岐から寺谷川の支流に沿って林道を歩く。もう1本、右手(南)に林道を分けた後、しばらくの間は要注意である。一箇所、左手(北側)に分岐する箇所があるのだが、今回はそれを見逃して谷沿いの広い道を進んでしまった。すぐに倒木があったので「怪しい」と思って地図を見た。正しくは分かりにくい分岐を左に取り、俵坂峠の南のピークから西に伸びる尾根を登ることになる。569mの独立標高点付近である。
よく整備されたジグザグの道を登る。やがてその西尾根の北側をトラバースするような、緩やかな登りになる。広葉樹林が多くなり、紅葉も残っている。その落ち葉がトラバース気味の道に多く積り、歩きにくい。
最後に林道に出る。そのすぐ上が俵坂峠である。峠から北に向かう。
864mの独立標高点のピークを越え、登り返すと林道に出る。元の登山道が林道で切断されたようで、登山道の続きは数歩左(西)に歩けば見つかる。続きを登ると、比良と峰床山(高度差が少ないので意識していないとわからない)が見える。その先で少し下ると、八丁平への分岐の標識がある。鞍部からは気持ちのいい広葉樹林(ただし落葉済み)の中を登り返し、峰床山のピークに達する。三角点(969.9m、点名は久多村二)がある。
山頂からは懐かしの皆子山が大きかった。とはいえ標高1000mに満たず、周囲と大差ないピークだから、とくに目立つわけでもない。周りには北山の小さなピーク群(どれがどれだか判別が難しい)が延々と連なっていた。遠く、愛宕山らしきピークも見えた。
写真、上は峰床山の山頂である。下は山頂付近から見た皆子山である。
20211116峰床山山頂.jpg

20211116皆子山を.jpg

2021/11/16


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