川北英隆のブログ

みずほFGの新社長候補

みずほフィナンシャルグループ(FG)の新社長として木原正裕さんの名前が報じられた。瞬間驚いたが、次に「そうやね」と納得するとともに、「みずほFGもこれでいい方向に動くのかな」と期待した。
周知のようにみずほFGは失態続きだった。新しい基幹システムが完成し、移行も無事済んだのに、その後で大きなトラブルが発生した。
アメリカなんかトラブル続き、100%完全なシステムなんてない。その証拠にマイクロソフトにしてもグーグルにしても、その他のアプリにしても、アップデートの連続だし、途中に目に見えた不具合の発生もある。日本の銀行のシステムが完全無欠なんて、神に誓ってありえない。とはいえ、みずほFGに重大なトラブルが相次ぐ。
是非とも木原さんには汚名を払拭してもらいたいと思う。
というのも木原さんは、みずほFGにないキャラの持ち主だと思っているから。最初の社長だった佐藤さんも、次の坂井さんも優秀であり、性格は異なるのだが、みずほFGの平均的キャラから大きく外れてはいなかった。この点、木原さんは少しタイプが異なり、みずほFG的でない部分がある。
みずほFGの某委員会の委員をしていた時、最初に(もしくはそれに近い時に)事前説明をしてくれたのが木原さんだった。当時、まだ50歳前後だったのか。説明を受けながら、(みずほFG)らしくないキャラだなと感じた。
少し後、その委員会の懇親会があり、みずほFGの社内委員が木原さんを紹介するのに、「ヤンチャですので」と言った。「確かに」と納得した。このため、「ヤンチャ」が脳裏に刻まれた。
企業のリーダーは、従前の型を踏襲してはいけない。型をぶち壊すくらいで十分である。そんな簡単に企業の型は壊れないから、ぶち壊そうとすれば、少しだけ変化が生まれる。常にぶち壊そうと意識しなければ変化が続かない。つまり「ヤンチャ」が必要条件である。
世界全体が大きく変わる時、日本企業として意識的に変わろうとしないことには、結局は大きく取り残されていく。この意味で木原さんに期待したい。みずほFGに少しだけ関わった者としての期待を込めておく。

2022/01/11


トップへ戻る