向井山に登った後、来た道をハイキングコースまで戻った。残すのは中山だけだった。ルンルン気分で歩けるはずだったのだが、面白味に乏しいコースだった。
というのも、ハイキングコースに戻ってすぐ上の尾根(つまり向井山への尾根)まで上がったところ、北側のゴルフ場の頑丈なフェンスと、何故かしら(岩場があるためか)付けられた南側の頑丈なフェンスとに挟まれた、動物園の檻の中の通路のようになったから。「ワテはトラやで」と思いながら歩いたものの、アップダウンの少ない林の中の道だったため、余計に退屈だった。
やがて北側のゴルフ場の敷地が終わり、北側のフェンスがなくなった。コースは中山の東側まで上がる。ここで南側のフェンスがなくなった。
下りのルートから少し寄り道をするように山頂へと上がった。広い山頂だった。478.0mの三角点があり、点名は中山そのものである。ハイキングコースだけあって先客が2名いた。北側が刈り払われ、展望があった。
下りの目標を清荒神にするか中山寺にするかにかかわらず、まずは中山寺の奥の院を目指さないといけない。展望の少ないコースで、奥の院の手前でアップダウンがある。参拝ついでに中山まで足を伸ばす人も多いようで、何組にも出会った。コロナ以降、最高の人出の山といったところだった。
奥の院に付き、少し境内を見つつ、中山寺に下ることに決めた。それが順路だろうと思ったから。この中山寺への道は古くからの参道で、小さな石仏が多く、亨保時代の丁目石もある。道は広いのだが、よく歩かれているので傷みが激しく、岩が転がったり、むき出したりのため歩きにくい。初めてなので忠実に参道を下ったが、横には歩きやすさを求めて自然とバイパスができているようだった。
途中、夫婦岩がある。大きな岩が複数個あり、そこから六甲の展望があった。さらに下ると三角点(173.5m、点名は中山寺)がある。その下で住宅の横を通り、川を渡って中山寺の境内に入った。
せっかくなので中山寺の本堂を参拝しておいた。平日にもかかわらず、参拝者が多かった。いろんな新しい建物もあるのだが、それらを尻目に参道を下り、仁王さんが守る山門を出て門前町を歩くと、すぐに阪急の中山観音駅だった。
写真、上は中山の山頂、下は夫婦岩である。
2022/01/09