訃報が届いた。かかりつけ医だった俵良裕先生が亡くなられた。多分だが、58歳だろう。比較的若い先生で、親切かつ情報通だったから、「わが家は大丈夫」と安心していたのだが、大変なことになった。当面の懸念はコロナワクチンの接種である。
京都市内の長所は個人の診療所が多いことである。昔の田舎町には医院が多かった。それと同じ風景が京都に残っている。
そんな中、京都に移り住み、医院を探した。当然いつか風邪などの病気になるから、その時に世話にならないといけない。偶然入ったのが俵診療所だった。東京に住んでいた頃の医院と違い、薬を適切に選んでもらえた。つまり効いた。大きな病院への紹介状も親切に書いてもらえた。
東京の(正確には国分寺の外れ付近の)医院にはまともなのがなかった。会社の健康管理所もいい加減だった。それらと比較して、俵診療所に大きな信頼を置いた。無理を言っても対応してもらえた。
俵診療所は昔からあったようだ。お母さんが女医さんだったらしい。それだけに地域の病気に関する情報が集まるのだろう。「今は〇〇のような風邪が流行ってますので」と説明してもらえた。
それだけに本業以外でも忙しかったのかもしれない。加えてコロナのワクチン接種が加わった。診ている患者が高齢化し(わが家もそうかな)、その対応も徐々に大変になってくる。これらが過労を引き起こしたのだろうか。
奥さんからは代わりの診療所を紹介してもらっている。一度診てもらいに行くつもりだが、そう都合良く病気にならないし、この時期、病気になりたくない。とすればワクチン接種をどうすればいいのだろうか。京都市は基本、かかりつけ医が対応しているようだから。
かかりつけ医が、それもきちんと対応してくれる医者が急逝するのは大事件である。嘆いても仕方ないが。
俵先生は歌舞伎が趣味だったとか。「俵屋」と声がかかる大往生だったのだろう。わが家も声をかけ、長年の感謝を伝えておきたい。
2022/01/13