山陰本線の八木駅で降りる。京都から近く、電車の本数も昼で30分に1本ある。バス停は東口にある。京阪京都交通の神吉口行きが7時18分に出る。
神吉の村を過ぎて和田道バス停で下車する。バスは貸し切りだった。バス停の少し手前に日吉神社があったので立ち寄った。手水に清冽な水が注ぎ込んでいた。いくつか難関がありそうだったのでお参りしておいた。
神社から和田道バス停に戻る途中、渋坂峠へと直線的に伸びる農道があるので、それを歩いた。愛宕山が大きくて白い。振り返ると神吉の裏山というべき千歳山が立派である。「ついでに登るべきだったかな」と思いつつも、付近の山と合わせて次回以降の宿題とした。
渋坂峠へは、峠から北に伸びる尾根をたどるのが良さそうだと思っていた。その尾根の先端に大きな建物が見える。そこから峠へと道があるはず。
しかしその建物に行くには獣避けのネットを越えなくてはならない。一度農道から東に折れ、集落を通ってきた道に出て、峠方向にもう一度折れる。すぐに獣避けのゲートがある。カンヌキを外して扉を開けようとしたのだが、下が止まっているようで、どうしても開かなかった。扉の上部が開いてできた隙間を使い、向こう側へすり抜けた。
扉の先から、尾根の建物に向けて車道がある。建物はお寺のようだった。左手に石仏があり、道は奥へと続いている。これが渋坂峠への道だった。すぐに峠に着く。標識はなかった。南へと峠道は下っていたが、荒れた感じだった。
峠から西の尾根に上がった。すぐ上は村の墓地になっている。コンクリート舗装された車道が西側から上がってきていた。今では墓地まで、この道が使われているらしい。
墓地を越え、立派な境界の石碑を見て尾根道に入る。植林と松や広葉樹の混じった林の中の道である。北側に雪が残る。シカを5頭以上見た。尾根道には倒木が点在するのだが、シカがそれを避けて道を作っている。466mのピークを越すと龍王ヶ岳が木の間に見え始める。送電塔の横を通り、龍王ヶ岳の山頂に着いた。展望はなく、三角点(498.5m、点名は鎌谷)があった。
山頂から北西へと尾根を下る。雪があるため、踏み跡の確認が難しかった。チェーンソーの音が北側からした。神吉と龍王ヶ岳の標高差は200mもない。完全な里山のようだ。
しばらく下ると尾根が明瞭になる。もう一度送電塔の横を通り、432mのピークに向かう。尾根が広くなり、踏み跡が薄い。432mのピークからは北西に尾根を下る。踏み跡は不明瞭になり、しかも雪が残っていたが、高度差30mばかりを下って車道に出るだけ。適当に歩いた。と、最後が切通し気味だった。
出たのは432mのピークと、次に向かう445.1mの三角点の間の峠である。正確には、その峠の少し西側だった。後で確認すると、峠の西側もしくは東側に段差の少ない箇所がある。
バス停からこの車道の峠まで、1時間35分かかった。
上の写真は神吉からの龍王ヶ岳(中央)である。最高点は見えていないものの、低い里山である。下は龍王ヶ岳の山頂である。
2022/02/27