新幹線は空いていた。豊橋からの名鉄は、通勤や通学で少し混むのではと危惧したものの、そんなでもなかった。豊田市駅の西口からは猿投神社方面への「おいでんバス」がある。40分程度待った。新幹線、豊橋に停まる本数が少ないから、バスにピッタリとは合わない。
おいでんバスの「おいでん」とは「おいでやす」の意味とのこと。その藤岡・豊田線に乗り、猿投神社前で降りる(手前に猿投山登山口というバス停があり、混乱させてくれる)。30分近く乗るのに300円と安かった。トヨタで潤う豊田市が、市民のためにたんまりと補助を出しているのだろう。破綻寸前の京都市と大差だ。
バス停の目の前に黄色い(本当は金色か)の鳥居がある。道路を渡り、猿投神社の参道に入る。本殿を拝み、少し駐車場に戻って、東側の車道に入る。この車道が猿投山の中腹まで伸びているのだが、多くの登山者はすぐ先の駐車場を使ってハイキングをしている。
御門杉と呼ばれる大きな杉から車道を離れ、ハイキング道に入る。よく整備された、比較的緩やかな道が続く。かなり登ってから車道を横切る。車道を左に進めば西の宮、道路の向かいにある鳥居をくぐってハイキング道を登れば東の宮である。大きなツガの目立つ林の中を登り、東の宮に着く。その直前で自然観察路経由西の宮への道が左手(西)に分かれる。
東の宮の前には大きなケヤキが3本並んでいる。お参りした後、東の宮の奥にある猿投山の最高点(632m)に登れるかどうか確認した。社の横から登るのが早いものの、立ち入り禁止である。神域であり、神様の前を踏み荒らすなということか。ケヤキと社との間に東側から登ってくる道を見つけておいたので、それに入ることにした。東尾根参道とか書いてあったように思う。その道をたどると、最高点に裏側から登れるのではないかと思った。
東尾根の参道は最高点の南側を巻くように付けられている。100mくらい歩くと小さな尾根(最高点から南に伸びる尾根)を越す。そこに尾根を登る踏み跡があった。テープも付けられている。立入禁止の表示もないので、その踏み跡を登った。すぐに最高点だった。
最高点には神域らしい雰囲気がない。東の宮の岩(屏風岩)だけが神域かもしれない。というのも、来た道を戻ろうとして(他に道がないと思っていたため)間違ってしまったこともある。他のルートもいくつかあるようだ。
元の道を戻り、東の宮の境内から猿投山三角点への縦走路に入った。途中、蛙石の前を通る。目玉が赤く書いてある。尾根筋から中央アルプスと南アルプスの展望も得られるらしい。
小さなアップダウンの後、あっけなく三角点(629.0m)に着いた。何人もがいた。木の間から恵那山や白山の展望があるらしい。冬晴れの日に来るべきだったようだ。
猿投神社から三角点まで1時間40分かかった。
写真、上は東の宮、下は猿投山の三角点である。周囲に人が写っている(切り取ったものの、少しだけ記念に残しておいた)。
2022/03/14