能勢電鉄の日生中央駅から杉生行きのバス(阪急バス)がある。猪名川の源流付近、大野山に登るのに便利である。そのバスに乗り、途中の六瀬総合センター前で降りた。地形図には笹尾との表記がある。バス停から上之岳が見える。
付近の工場に勤めるのか、複数人が降りたのには驚いた。その人達の後を追い、上之岳の麓の集落に向かう。集落の下を歩くとすぐに農地に出て、道が私道のようになる。香合新田に向かう地形図の実線路であることを確かめ、人家の横を通り、獣避けの低い柵を跨ぐように越え、峠へと上がる。道は広く、広葉樹の中に伸びている。ほとんど使われなくなったためか、傷んでいた。峠の手前で獣(ウサギ?)が死んでいた。
峠から上之岳に上がろうと計画していたので、付近を探したところ、植林の1本に印が付けられていた。少し西寄りには「ワナを仕掛けてあるので注意」との古い表示もあった。どちらからも上之岳に向けて踏み跡らしきものがある。
今回は、ワナに注意しながら東寄りの踏み跡をたどったが、見ていると西側からの踏み跡が上之岳の南尾根を正しくたどっているようなので、すぐにそちらに移った。尾根を上がるにつれて踏み跡が明瞭になる。一旦傾斜が緩んだ後、もう一度急登して上之岳の山頂部に着く。山頂には三角点(459.9m、点名は新田)がある。展望は広葉樹の木の間から鳥飼山が見える程度だった。
下りは山頂から西南西へと下る。印があり、広葉樹林の中に薄い踏み跡がある。非常に急なため、踏み跡が幾度も怪しくなる。とはいえ印が付けられているので「正しい」ことが確認できる。もっとも地図でも確認しつつだが。
すると、踏み跡が上之岳と鳥飼山を結ぶ稜線から南へと少しずつ外れてきたことに気づいた。やがて香合新田に下りる気配になった。右手(西)に小さな谷を挟み、別の尾根が見える。その尾根が主稜線に近いと思い、小さな谷の流れを越えた。小さな水溜りがあった。
尾根を移り、少し登ると主稜線だった。作業用の道が付けられていて歩きやすいのだが、道がいくつもある。地図で確認しつつ、主稜から外れないようにする。右手側に電気柵の設置された箇所を通る。柵は壊れている。最後に香合新田から上がってくる比較的広い作業道に出る。正面に鳥飼山からの稜線に上がる踏み跡がある。
ここまでで「どの程度の踏み跡があるのかな」と一番心配していた箇所を終えたことになる。バス停から1時間20分だった。
写真、上は上之岳の山頂、下は香合新田の北側付近から見えた上之岳である。
2022/03/26