正確には「激動の資本市場を駆け抜けた女たち」(白桃書房)をいただいた。250ページくらいの本書をパラパラめくっていたら、懐かしい顔が登場し、ついでに懐かしい名前を思い出した。
本書を送っていただいたのは編著者の一人、岩田宜子さん(ジェイ・ユーラス・アイアールの社長)である。
懐かしい顔とは、小林和子さん、首藤恵さんである。懐かしい名前とは、小峰みどりさん、丸淳子さんである。この懐かしい4人全員が日本証券経済研究所に所属していた。女性の就職先がきわめて限定されていた時代の女性たちである。ましてや証券関係で営業職以外といえば、研究機関が最適だったのだろう。
そういえば僕が社会人としての第一歩を踏み出す時、某大手証券会社が内定先として残っていた。そんな時に父親が、その証券会社のセールスレディーとして長年通ってきていただいていた女性に、「就職先としてどうだろうか」と質問したことがある。セールスレディーは「止めたほうがいい」と言ったそうだ。その間接的に聞いた返答が僕の決断を決定的にした。このように女性は怖い。
そんな女性にとって過酷な時代に、証券市場に関心を抱いた女性がどのように生きてきたのか。時間を作って本書を読み、当時を振り返りたいと思っている。
2022/04/06