福知山線の篠山口駅は西口側に降りる。駅の北側から国道176号線を渡り、西に伸びた車道の坂道を登る。その先の四つ辻を南西に折れ、谷に向って歩くと立派な神社がある。八幡神社である。大きな杉と樅の木とが社の前にある。
神社から山道が始まる。今回の縦走路の途中にある火とぼし山へ直接上る道を右(西)に分け、登龍口との表示のある沢を渡り、植林の中の登りが始まる。ミツバツツジが満開を少し過ぎていた。小さなピーク(320m)に立つと、そこが禄庄城址である。篠山盆地が見える。
一旦下り、登り直すと422mの標高点ピーク、大沢城址である。戦国時代には稜線上の城の中心部だったはずだが、今は広葉樹と針葉樹の雑然とした林の中に、古びた木の記念碑があるだけだった。
大沢城址の次のピークの下りで、右に折れるように進む。少しわかりくにい。少し下ると伐採地である。篠山盆地と歩いてきた城址の展望を楽しみ、大きく登ると火とぼし山(500m)である。かつて狼煙台として利用されたと書かれていた。
アップダウンが続き、送電塔の横を通り、音羽山と呼ばれる三角点(530.3m、点名は音羽)を越す。広葉樹林の中だった。少し下ると、木の間の向こうに大きなピークが見えてくる。松尾山(別名、高仙寺山)である。
小さなアップダウンの後、少し大きく登り、尾根の縁を回り込むと、右手から道が上がってきている。肩越の辻との表示がある。合流した道は篠山の北側から文保寺を経て松尾山へ直接登る道である。こちらがメインの登山道らしい。
肩越の辻から松尾山への登りが続く。文保寺の奥の院への参道のようでもあり、小さな石仏がある。大きなモミが目立つ。途中で白髮岳への巻き道を右(西)に分け、一登りすると松尾山(687m)に着く。広くて気持ちのいい山頂ながら大きな木が覆い、幹の間から少し展望がある程度だった。この山にも城があったそうで、酒井城跡の表示があった。
写真、上は松尾山の山頂、下はその山頂近くにあったヤマザクラである。
2022/04/18