今週はいつものM君と烏ノ塒屋山(からすのとややま)に登った。奈良県宇陀市と吉野町の境の山、大和尼寺で有名になった音羽山の南である(少し遠いが)。
京都からだと、近鉄京都線・橿原線を使い、八木で大阪線に乗り換えて榛原に出る。榛原駅の南口から大宇陀方面行きのバス(奈良交通)が出ているので、それで大宇陀まで行く。「道の駅」が大宇陀のバス停になっている。
大宇陀から烏ノ塒屋山の登山口である栗野まで、まだ4キロくらいある。大宇陀にタクシー会社はあるようなのだが、今回は歩いた。国道370号線を南に向かう。かつての吉野と宇陀を結ぶ街道である。
関戸峠を越え、栗野の村落に入る。郵便局(瓦屋根の民家)の北側に烏ノ塒屋山への登り口があり、コンクリート舗装道が西に上がっている。標高350mの地点である。
この舗装は少し奥の民家まで続くのだが、その手前、右手に尾根に上がる登山道がある。獣避けの柵を抜け、柵沿いに民家の上を通り、左手から上がってくる作業道を合わせる。その作業道は尾根を巻くように付けられているので、尾根を歩くのが間違いないと思ったのだが、実際は作業道が正解だった。
しばらくは作業道を歩く。その作業道が左手(南)の谷へ向かう地点から尾根にとりつく。目印がある。後は急な斜面にジグザクに付けられた踏み跡を登るだけである。
登り口から山頂まで完全に植林の中の道だった。山頂の一角だけ、ポッカリと穴が開いたように広葉樹が何本か生えていた。
三角点(659.1m、点名は柳)がある。展望といえば、植林の間から大峰方面と竜門岳がちらっと見える程度である。南から登ってくる踏み跡があり、北には竜門だけへの縦走路がある。
今回はM君と僕にとっての長年の宿題を果たしたことに満足し、往路を戻った。
宿題とは、1973年に音羽山から竜門岳を歩いた時、烏ノ塒屋という変わった名の山があると知ったことである。いつかは訪れように思っていた。烏とは八咫烏のこととか。それが単なる噂か本当なのか、確認できていないが。
行きは65分、帰りは55分だった。
上の写真は大宇陀の城山から見た烏ノ塒屋山である。左の小さな円錐形の山が烏ノ塒屋山、右の高い山が300名山に入っている竜門岳(904.1m)である。下は烏ノ塒屋山、三角点があり、右手奥、赤い標識の横に梵字の書かれた石が置かれていた。
2022/04/21