川北英隆のブログ

クマバチの一刺し

おとなしいクマにも「念力」があるのかもしれない。昨日、彼女の巣を知らずに落とした後、ある意味で一刺しの攻撃を受けた。もう少し書くと、他の邪魔な木の枝を落としていたところ、どうも彼女の攻撃を受けてしまい、1日中、チクチクと苦しみを味わった。
何か。上を向いて木の枝と闘っていたため、大きなホコリというかゴミがこぼれ落ち、それが顔に向かって降ってきた。ゴミといっても枝の細かな表皮や落ち葉である。それが鼻と左目に入った。
鼻のものは水で洗うと取れたが、目の中のゴミは簡単でなかった。比較的大きな木の表皮なようで、痛くて目をまともに開けられない。水を両手ですくい、その中に目を浸けた。それを何回か繰り返し、何とか目を開けて作業を続けることができた。
そのうち忘れていたのだが、夜中に違和感があり、目が覚めた。「昼間に目に入った異物が残っているな、このまま寝てると涙とともに外に出るのかな」と、ぼんやりと思いながら、再び眠りに落ちた。
朝、やはりゴミが残っているようだった。「簡単には外に出ないのかな」と思い、鏡で目を見ると、とくに異物が入っているようではなかった。「気のせいか」と思いながら昼まで過ごしたのだが、違和感が残る。しかも視線の位置によっては少し痛いこともある。
もう一度、鏡でじっくりと確かめた。要するに「アカンベーのべー抜き」をした。するとマブタのかなり下の方に黒い点があった。「これや」というのでカンカン(洗面器)に水を張り、そこに目を(当然ながら目の玉ではなく、目の表面だけ)泳がせた。その後に確認すると、黒い点がはっきりと見えるようになった。
最後に、綿棒を使って(念のため先を少し水で濡らし)黒い点に押し付けた。綿棒を戻すと、そこに黒い点が付着していた。一件落着である。
思うに、この一連はクマバチの仕返しかなと思う。おとなしいハチだから、直接の仕返しはしない。しかし、裏からこっそりと手を回す。
自然環境、動植物の環境は大切にしないといけない。そうでないと思わぬ仕返しがある。それを実感してしまった。大袈裟だが。
と、カミさん曰く、「その目のゴミ、記念に取っといた(撮っといた?)か」と。残念ながら水で流した後だった。「そんな重要なこと、先に言うてや」と思うが、そんな目のゴミを取ることなんて、「カミさんにいちいち相談せえへんし」とも思う。

2022/05/30


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