中河内行きのコミュニティバスに乗ったのは僕一人だった。前回(5/18)の時は余呉の学校前で勝手知ったる様子の外人が降りたのだが、今回はいなかった。国道365号線沿いに咲いていた白いヤブデマリの花は青いヤマアジサイに変わっていた。
中河内のバス停は強い日差しが当たり始めていた。前回に見落としていたことがある。バス停横に小さな休息所があり、そこでバスの運転手が折り返し便の発車待ちをする。
廣峯神社を拝んだ後、今回は北の栃ノ木峠側ではなく、南の椿坂峠へ向かった。最初は国道そのものを歩く。交通量が少なく、道も広いので問題はない。すぐに「小峠の冷水」の横を通過する。小さな社があり、その下から湧き水が出ている。
少し下り、沢沿いの道になる。再び緩やかに上がり、現在の国道、椿坂トンネルの入口に着く。右横に旧道が続いている。施錠されたゲートがあり、一般車両は通行止めである。
旧道は車も通らないので悠々と歩ける。ヤマアジサイが咲き、注意しているとマタタビもある。日差しは木々に遮られ、また500m弱と多少高度もあるので暑さが和らぐ。
椿坂峠のほんのすこし手前に大黒山への道がある。白い標識とテープだけがあり、入口が草のために少しわかりにくい。峠まで上がり、他に道がないかどうか確かめた。峠の西側にはログハウスが立っている。かつて(今は?)別荘地だったとか。
戻って大黒山への道に入る。送電塔の巡視路である。最初は急な登りである。溝状になった箇所は風も通らずに暑い。
少し傾斜が緩くなるとブナ混じりの広葉樹林の中を歩くようになり、多少風も出てくる。展望はほとんどないものの、気をつけていると、木の間から栃ノ木峠付近とその奥の鉢伏山が見える。
尾根上の道になり、ブナが多くなる。小さな湿地(沢の源頭)を越し、少し登ると大黒山の南東尾根である。ブナの純林に近い。巡視路は右手(南)に続いている。山頂へは左に折れ、笹の中の踏み跡を登る。すぐに三角点(891.6m、点名は大黒山)に出る。ブナの林の中で展望はない。
大黒山からは往路を素直に戻った。途中、鉢伏山の遠景を楽しんだ。
椿坂峠からは旧道を南に下ったのだが、太陽が直接当たる道だった。携帯している折り畳み傘を日傘にして歩いた。峠のすぐ下に「かりかけ地蔵」が祀られている。道路には石や木の枝が転がり、少し荒れていた。雪崩避けが2箇所あり、その中だけが涼しかった。ツバメの巣になっているようだったが。
2つ目の雪崩避けを抜けると道は沢沿いになる。振り返ると大黒山が初めて姿を見せていたので、それをスマホに収めた。後は椿坂のバス停に出るだけだった。
上の写真は大黒山の山頂、下は木の間からの鉢伏山(左のピーク)である。
2022/07/02