今日のニュースを見ていると、高時(たかとき)川が氾濫したとか。高時川は琵琶湖に注ぐ姉川の支流というか、実質的な本流である。姉川は姉川の合戦(織田信長と浅井・朝倉連合軍の戦い)で有名である。琵琶湖に注ぐ川の中で姉川は四指に入るだろう(多分)。
僕にとって、高時川とその支流は何回も訪れた場所である。つい先週に歩いた土蔵岳は、高時川の支流、杉野川の流域だった。それよりも、5月に歩いた栃ノ木峠は高時川の源流である。
昨日と今日にかけ、福井と滋賀の県境に大雨が降ったようだ。栃ノ木峠を越えた福井県今荘には昨日の昼頃から大雨が降り、その量は400ミリにも達している。峠の南側、柳ヶ瀬も150ミリを超えた。この2地点以外は気象庁のアメダスの空白地帯になっていて不明ながら、伊吹からの主稜線を東に越えた揖斐川流域でも100ミリ近い雨を観測している。高時川が氾濫したのも、さもありなんだ。
そこで思うのは、「しばらくはこの地域の山に入れないかな」と。
実のところ、この秋、チャンスがあれば2箇所くらい訪れたい山があった。少し思案である。入るにしても道路やバスの状況を調べてからになる。当然、登山道の状況も調べないといけないものの、大風が吹いたわけでないから、稜線を歩くのなら大きな問題はなかろうとも思う。
それにしても山の裾に広がる住宅は大丈夫だったのか。昔から住宅地だったところはともかくも、この100年くらいに広がった場所は土砂災害に弱いだろう。それと氾濫した下流部の低地には、かつて河原だった場所もあるに違いない。
思い出したのは、30年以上前、飼い猫のロッキーのために戸建住宅を探していた時、多摩川の河原だったような場所に(もう少し具体的には日野市側に)比較的安い土地があった。さすがに危険を感じて選ばなかったが。
さらには高圧電線の下の土地が売れ残っていたのも思い出した。いい加減な不動産屋が「電線の下は健康にいいですよ」とか。「そやったらアンタが住めや」とは言わなかったものの、世の中、安いとか、売れ残るとかにはちゃんとした理由がある。そんなものだ。掘り出しものなんて、普通とは違う目線で見ないかぎり、ありえない。
ということで高時川の氾濫は、人生もしくは投資の教訓を提供してくれた。でもこの年齢になると大した意味がないかも。そしてもう1つ提供してくれた今秋の課題のほうは、しっかり考えないといけない。
2022/08/05