川北英隆のブログ

東お多福山を越えて六甲山

荒地山で少し汗を静めた後、直進するように笹の茂る尾根道を下る。なかみ山と呼ばれる小さなピークを過ぎるとゴルフ場(芦屋カントリークラブ)に向かって下って行くのだが、この道があまり良くなかった。
六甲の全域は花崗岩質で脆く、コースに雨水が流れて深くえぐられた箇所が多い。なかみ山からの下りも同じで、えぐられた段差を避けるため迂回路ができている。しかも分岐らしきものもある。とくに傾斜が緩くなり、水が流れ始める付近が多少複雑だった。
湿地付近で北に折れ、小さな峠を越して沢(黒五谷)に出る。沢水の水質悪しとの表示がある。ゴルフ場の関係だろう。
ゲート(扉)を2つ越し、ゴルフ場に入る。林が残されている。緩く登り、再びゲートを越してゴルフ場を出る。傾斜が少し強くなる。何本も下から枝の出た大きな赤松が目の前に現れると雨ヶ峠と呼ばれる分岐である。魚屋道(ととやみち、深江から六甲山を経て有馬まで)が通っていた。実はゴルフ場手前の湿地から雨ヶ峠まで魚屋道を歩いたことになる。
雨ヶ峠で水分補給のために小休止した後、魚屋道を離れ、一番東寄りの道を登る。コースの右手に三角点(621.3m、点名は雨ヶ峠)を見る。緩やかな尾根道になる。草原も出てきて、西お多福山と六甲山が見えた。歩いた時はススキ再生プロジェクトが進行中だった。
少し登ると東お多福山(697m)、東側の展望がある。下には町もあり、そこから簡単に登れる。子供連れが1組いた。
東お多福山からは西に折れるように林の中に入り、下る。下草の笹が美しい広葉樹林だった。小ピークを越し、下り切ると土樋割(どびわり)峠である。車道が越している。その車道を西に50m少し下ると沢(黒岩谷)に出る。そこで車道を離れ、沢を渡る。最近の雨のために、水量が多かった。水場になるらしいが、六甲山の山頂部が源流なため、どうか。
沢を渡ると、不明瞭な踏み跡が尾根に向かっている。その踏み跡はすぐに明瞭になり、尾根上に出る。岩混じりの狭い尾根ながら、ルートは整備されている。途中で一息入れると、涼しい風が上がってきて心地良かった。
補助ロープの張ってあるガレ場を過ぎると傾斜が緩む。最後は笹原を抜け、魚屋道と合流して一軒茶屋に出る。茶屋の向かいのショートカットを使い、山頂直下のアンテナ施設用の車道に出て、時計回りに歩き、アンテナ施設横の歩道を登ると、47年前にたどり着けなかった山頂だった。広場になっていて、三角点はその奥にある。
さすがに著名な山、夏場だというのにちらほら登山者がいた。360度の展望ながら、当日は霞のため、遠くまでは見えなかった。
上の写真は東お多福山方面である。中央奥のこんもりとした林が山頂だと思う。左に六甲山も見える。下は六甲山の山頂である。
20220821東お多福山を.jpg

20220821六甲山.jpg

2022/08/21


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