住吉川沿いのコースに入って、イメージよりも細い道だと思った。50年近く前に歩いたのは、もう少し広い道だったはず。とはいえ六甲山への一番簡単な道は住吉川沿いである。
最初に五助ダムを越す。砂防ダムの親分である。ダムの上部には土砂が貯まり、川底が湿地状になっている。川を左岸に渡り、住吉川を高巻き気味に遡る。沢が細くなり、対岸に西お多福山への登り口が現れる。
8月に入って雨が多かったせいか、沢は水量があった。渡った直後は植林も混じる。そのうちに広葉樹と下草の笹という六甲らしい雰囲気になる。ほぼ一定の勾配の登りが続く。
途中、左手にガレ場を見て登る箇所がある。「西お多福山への登山道に崩壊地があり、雨でさらに崩れると道が消える」との注意書きの箇所と思えるが、まだ大したことがない。
尾根をさらに登り、ぶつかるようにして右(東)に少し折れる。この付近、背が低いながらもブナがある。尾根が広くなり、六甲山や西お多福山のアンテナが望めるようになる。その先でアンテナ施設用の車道に出る。
西お多福山の山頂に行こうとアンテナ施設のすぐ横で尾根に上がったが、笹が深く、かつ最高点は小さな鞍部の先だった。そこで車道を歩いて最高点の北西側に回り込んだ。そこから踏み跡がある。笹も深くないので、それをたどって最高点に登った。最高点(878m)は林の中だった。南東側にアンテナが見えた。
同じ道を車道に戻ったのだが、踏み跡が多数あり、適当に歩くしかなかった。
時間がありそうだったので六甲山(931.3m)を往復することにした。ほぼ直線の(ただし少しアップダウンのある)歩道が山頂まで続いている。土曜日だからだろう、前週よりも多くの登山者を山頂で見かけた。
西お多福山からの車道が合流する地点まで、往路を戻った。その先、元極楽茶屋までは車道を歩いた。歩道があるものの、高度差30m程度の登り下りが3回ある。
元極楽茶屋には自販機があり、また向かいに駐車場がある。元極楽茶屋横の大きな石に腰を掛け、有馬への下りに備えた。
上の写真は六甲山の少し下から見た西お多福山である。アンテナの右側のコブが山頂になる。下は元極楽茶屋横から分岐する有馬への道である。看板の下の石に「左有馬」と彫られている。
2022/08/29