去年も今年も山でヒルに食われた。油断していたことが最大の原因である。ネット記事を読むと「整備された登山道を歩くこと」とあるが、僕の場合はそうはいかない。ではどうすればいいのか。
第一に、ヒルは湿った場所を好む。近畿周辺の場合、活動が活発になる5月初から、活動が弱まる10月末頃にかけ、湿った場所を歩く時は気をつけないといけない。整備された登山道でも安心できない。昔、房総半島の観光地、清澄寺(あじさいで有名)の登り口で多数のヒルを見たこともある。
第二に、シカがいる場所にはとくに注意が必要である。シカの姿を見かけた場合はもちろん、鳴き声を聞いたり、シカの黒豆が落ちていたりしたらヒルを連想しよう。ちなみに、奈良公園も飛火野の湿った場所は危ないように思う。
第三に、ズボンの上に靴下を重ねればかなり防げる。靴下の編み目などから入られる可能性もあるので、ズボンは長めがいい。またシャツもズボンの下に入れるのがいいのだが、暑い時期にはなかなか難しい。へそ出しルックなんて、ヒルが大喜びする。
第四に、休憩するとき、ザックを直接地面に置かない、直接地面に座らないことも必要なようだ。そうせざるをえないとすれば、乾いた場所を探し、ヒルがいないかどうか確認すべきである。シートを敷くのもいいかもしれない(僕の場合、普通は持参していない)。
第五に、靴、靴下、ズボンなどにヒル避けスプレーをしておく。ディート(ジエチルトルアミド)を主成分としたものがネットで買える。経験上、絶対的な効き目があるわけでないので盲信しないこと。僕の場合、同じ成分の虫避けスプレーをヒル対策にも使っている。
第六に、食われた時にどうするかである。気づいた時、まだヒルが食事中の場合は塩をかけるのが一番である(手で取ろうとしても、ヒルは簡単には食事を諦めないので)。ナメクジと同じ要領と考えればいい。塩がない時には(持参するのも面倒だし)どうするのか。そういう場面に遭遇していないが、虫避け用(ヒル避け兼用)に持参しているスプレーをかけるのかなと思っている(ネットで読むと効果があるらしい)。
第七に、食われてしまった後の場合(ヒルがレストランから出てしまっていた場合)、カットバンを貼る必要がある。ヒルが退席した後も、レストランは大盤振る舞いを続けているので、カットバンでオーダーストップしなければならない。大盤振る舞いはヒルが食事中に出した唾液(ヒルジンを含む)の影響である。本当はその唾液を傷口から出してからカットバンを貼るのがいいらしいが、登山中の汚い手でそんなことをしていいのかどうかは不明である。
第八に、これは僕の経験だが、傷口の治りは比較的遅く、化膿しやすい。雑菌が入っているのかもしれない。だから、消毒のためにヨードチンキを塗ることにしている。
以上、参考になればと思う。
2022/09/18