川北英隆のブログ

三十三間山から能登越へ

近江今津から小浜行きの始発バス(7時5分発)に乗り、小浜線上中駅で下りた。駅前のタクシー乗り場に予約のタクシーが待機している。倉見の三十三間山登山口を告げたところ、10分程度で登山口の駐車場に着いた。車が何台か停まっていた。人気の山である。
三十三間山の姿は上中の少し先から見えたが、登山口からは見えない。倉見の語源(?)の闇見(くらみ)神社に寄れなかったのは残念だが、次の機会にと思った。
三十三間山へは途中まで林道を歩く。すぐにゲートがあり、一般車両は入れない。谷沿いに植林の中を歩き、林道を離れ、風神の滝を見ながら登っていく。滝は岩の隙間を流れ、なかなかの水量だった。滝の上に出て細い流れに沿って歩くと、「最後の水場」に出る。要するに沢の水なのだが、夏場には気持ちがいいだろう。
沢を渡り、尾根を目指して登る。尾根に着くと、その先は広葉樹林になる。ブナが登場し、風神と呼ばれる三十三間山の主稜線直下に出る。
そのまま主稜線に上がると、灌木に混じってススキが茂っている。目指す三十三間山が近い。谷(天増川)を挟んで三重岳、武奈ヶ岳が大きく、南には比良が、西には三方五湖が見える。
三十三間山へはススキと草原の広い稜線が続く。棒状の電波塔を過ぎ、再び広葉樹林の中に入る。トリカブトが咲いている。比較的小さなブナの純林が現れると三十三間山の山頂だった。ここまでは整備された登山道である。登山口から1時間40分だった。
山頂からの展望はなく、三角点(842.1m、点名は三十三間)がある。直前に追い抜いた3人組が後からやってくるので、山頂を少し越したブナの根の上で水分補給をした。
三十三間山から先は、基本的に尾根を歩く。最初は大きなブナの林が続く。赤いテープが多く、迷うことはない。サルがいた。
一旦838mの、三十三間山と高さがほとんど変わらないピークに登り返した。その後に下り、再度680mの小さなピークに登り返す。その手前で灌木混じりの草原になり、テープが目立たなくなる。迷いやすと箇所は誰もが確信を持てないようだ。
地図で確認しつつ、東側の尾根に入るのを避け、主稜線を下る。次に695mの小ピークに上がるのだが、ここでは尾根が東に少し折れているので注意を要する。そのピークから下ると、ようやく能登越に着く。かつて近江坂が倉見から天増川へと越した峠らしい。いずれ歩きたいものだと思った。
上の写真は風神の上から見た三十三間山の山頂である。下はこの山系に多かったトリカブトの花である。ブス(トリカブトが語源)と呼ばれ、猛毒なので要注意ながら。
20221003三十三間山.jpg

20221003トリカブト.jpg

2022/10/03


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