川北英隆のブログ

大谷山を再訪してマキノへ

大御影山まではまだ先が長いと考え、膝の調子を確かめつつ比較的ゆっくりと歩いてきた。大谷山の山頂で時計を見ると13時30分を回っていた。もう一山、大谷山を越えないといけないので、先を急ぐことにした。
大御影山からは南東尾根を下った。古道近江坂であり高島トレイルでもある。道は再びしっかりとし、素晴らしいブナ林も再び現れた。ヌタ場が多くシカの足跡もある。
途中、930mのピークを緩やかに上がり、それを越すと基本的に長い下りが続く。琵琶湖の西側を区切る三国山、赤坂山方面が左手(東)に時々に見える。
やや大きく下ったと思うと標高850mの分岐に出た。直進が古道近江坂であり、ビラデスト今津に出る。今回は大谷山を越えるので、左(北東)へ折れて高島トレイルに入った。この道が全行程の中で一番不明瞭だった。とくに標高800m付近からの下りは地図で何回か確認した。700m付近で東向きの尾根に入って下るが、歩きづらい道だった。
最後に広い谷の北側に出る。ここが一番不明瞭で、誰かが迷った跡をたどり、沢を越えて林道に出た。石田川から続く林道で、三重岳からの下りに使った時には崩壊箇所があった。
林道を100mほど歩くと車道に出る。車が1台停まっていた。抜土と呼ばれる地点である。ここから大谷山への登りは2つある。メインのコースらしき南側の道を選択した。
車道のゲートの脇を通り抜けると、すぐ左手に大谷山への登り口がある。踏み跡程度の道を高度差100m少し急登すると、ブナの目立つ小さな尾根に出る。大谷山から南西に伸びる稜線も見える。実はこの稜線上には大谷山より少し高いピークがある。
尾根を北東に歩き、少し下って大谷山の西尾根に上がり、もう1つのコースと合流する。その後、道が明瞭になったので「もう1つのルートのほうが距離も短く、歩きやすかったかも」と思った(調べたところ、歩く時間が短いのは確かである)。
背の低いブナの林を抜けると大谷山の山頂部である。草原になり、石灰岩が小さなカルスト地形的に点在している。途中、石庭への下山路の分岐を見つつ、ススキの原を緩やかにアップダウンして山頂に着いた。三角点(913.7m、点名は八十千岳=「やそちだけ」?)があり、風雪でその花崗岩が削られたのか、刻字がほとんど消えていた。
琵琶湖、大御影山、野坂山方面の展望を楽しんだが、風が強かったことと夕暮れが近づきつつあったために早々に山頂を後にした。
石庭への分岐点まで戻り、下山を開始した。最初はブナ林の中を谷に下っていく。2回小さな谷を渡り、大谷山からの展望コースを合流した後、704mのピークを越してから本格的に下る。よく踏まれた道で、うまくジグザグに付けられているが、道が溝状になった箇所には大きな木の枝や石ころが入っていて、歩きにくい。傾斜がゆるくなり、石灯籠の横を通って登山口に出た。
車道に出て、タクシーを呼ぶことにした。高島コミュニティバスがまだある時間帯だったが、湖西線との接続が悪かったためである。電話をしたところ、今津やマキノ地区のタクシーが出払っているとかで、20分くらい待ってほしいと言われた。明確な場所で待つこととし、マキノピックランドまだ移動した。1400円だった。マキノ駅に着くとまだ薄日が残っていた。これで5万歩強の山旅が終わった。
大御影山から抜土まで1時間20分、抜土から大谷山まで1時間、大谷山から石庭まで1時間30分だった。
写真、上は大谷山の山頂である。下は石庭への下り道で見たブナ林である。
20221004大谷山.jpg

20221004ブナ石庭への下り.jpg

2022/10/04


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