川北英隆のブログ

松葉ガニを食べるべきか

今回の福井と金沢の旅行の目当てはカニではない。単純に時間ができたからである。加えて金沢の飯、とくに日本食の質が高いことである。
もちろん11月に旅行したことから、一般の一番人気はカニのようだった。団体客も多かった。金沢では旅行会社の添乗員がそこら中で旗を持ち、老人達を引率していた。「小学校の遠足やあらへんで」と思うのだが。海外のツアー旅行でも、余程のことがないかぎり旅行会社の添乗員が旗を持って引率することはない。
一方のカニは大盛況だった。むしろカニ一色に近く、普通の料理を選ぶのに困った。金沢の夕飯も、普通の「おまかせ」的なコースを頼んだところ、料理長から「カニは付いてませんが、いいですか」と念を押された。
そのカニは、普通に食べるとべらぼうに高そうだった。福井の駅前で売られているコッペガニ(松葉のメス)をちらっと見たところ、京都の百貨店などで買うよりも圧倒的に高い。少し大きそうではあったが。
福井の素人料理田舎でメニューを見ていると、コッペガニも当然あり、やはりえらく高い。忘れたが、1杯3000円も4000円もする。京都の百貨店で買って家で食べるのが、断然お勧めである。子供の頃、10円か20円程度だったように記憶しているが、母親におやつ代わりに買ってもらい、食べたのを思い出す。
オスの松葉ガニになるとウン万円である。これも子供の頃(中学生だったか)、丹後に家族で旅行し、初めてオスを食べた時のことを思い出す。「メスであれだけ美味いのやさかい、大きいオスはどんなに美味くて食べごたえがあるのやろ」と期待していたところ、「何や、脚の身だけやん」と、故桜塚やっくんではないが「がっかりだよ」だった。
人間でも何でもオスは頼りにならない。
そうそう、金沢の夕食の店では「まあそんなものかな」の値段だった。メスだけお品書きにあったように思うが。地元客で賑わう店では、べらぼうな価格設定をすると信用を失うからだろう。

2022/11/21


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