ダム湖(つくはら湖)に下り、その北側に付けられた道を東に歩く。神戸電鉄の駅に戻るにはバスを使う方法と山越えとがある。今回はシブレ山を越える計画だった。
湖の中間部に高速道路(山陽自動車道)の橋、その横に一般道の橋がある。一般道の橋を渡り、ダム湖の南側の道を100mほど南東に歩くとトンネルになる。その手前に山に向かって車道がある。電波施設がシブレ山の山頂にあり、車道はその施設のための道である。
車道は一般車両の進入が禁止されている。車が通らず、舗装が完全ではないので疲れない。電波塔の姿が時々見え、ゴルフ場の端っこを通る。車道が稜線に接する地点に巡視路の入口がある。その道がシブレ山の南側へ下るための入口である。
とりあえずは車道を電波塔へと上がる。電波塔の北側に出ると、敷地の東側が削られていて一段高い。
敷地の北東の端から踏み跡があるので、それに入る。すぐに南に折れて直登するとシブレ山の三角点(347.5m、点名は衝原)だった。雑木林の中で、展望はほとんどない。風が冷たくなってきたので早々に下山した。
なお、シブレとは土地の言葉で「湿地」だとか。先に越えた「シビレ」はシビレルであり、丹生の丹(水銀)の中毒から来ているとか。いずれも有力な説ながら、確定したものではないらしい。
巡視路の入口に戻り、そこからシブレ山の西南西の稜線に入った。予想していたよりもしっかりした道だった。最初の明瞭な分岐を左(南西)にとり、次の分岐(十字辻)で少し思案した。
左(東)に下れば木津駅に出られ、一番近そうだ。しかし途中に大規模な太陽光発電施設があり、その真ん中を通らないといけない。最初のゴルフ場での「立入禁止」の例があるから、発電施設を避けることにした。右(南西)に下れば木幡駅の西側に出る。道がしっかりしていることを確かめ、少し遠いながらも確実そうな後者を選択した。
途中、天狗岩に立ち寄った。スパッと切れ落ちた岩場で、南側の展望が開けている。その後はシブレ池に下るだけだった。池には水がなかった。池の堰堤を南に渡り、後は農作業用の道を木幡の村へと下るだけである。村に出て線路を渡り、車道を左(東)へ歩けば、500mほどで駅である。ホームに出るとすぐに電車が来た。
写真、上はシブレ山への登りで見た電波塔と山頂付近、下はシブレ山山頂である。
2023/01/02