熊笹峠から小天狗山に行くには、一度芦有ドライブウェイに下りないといけない。峠から北へ下り、車道に出て200mほど歩く。
歩行者通行禁止らしいのだが、「稜線を分断するのなら歩行者用の道がほしい」と思う。またこの200mほどの区間は路肩が広く、歩いても危険を感じないうえに、通った車も結局は軽四1台だけだった。
道路が鞍部を越す箇所から北へ入る。笹の茂った稜線を登ると、すぐに小さなピークに着く。「とかが尾山 710m」の標識がある。ピークの名がどこから来たのかは不明である。
その後は基本的に下りである。笹原がいつの間にか終わり、小さなコブがいくつか出てくる。ちょっとした岩場もある。それを巻くこともあるのだが、踏み跡が薄い。地図で位置を確認して進まないと枝尾根に迷いこみそうだった。
稜線上の少し大きめのコブが小天狗山(557m)である。林の中のピークのため、展望はというと木の間越しに北の六甲の主稜線が見える程度だった。
当日は真冬にしては温かい日だったので、山頂で水分補給をしつつ、下るルートを考えた。小天狗山から南東に伸びる稜線を下る予定だったのだが、次の樫ヶ峰の登山口である小笠峠へは少し遠回りになる。そこで近道である北東の枝尾根を下りることに決めた。下の道路まで標高差100m少しである。
山頂から踏み跡もあり、比較的踏まれているように思ったのだが、すぐにその踏み跡が消えた。「どうしょうか」と見渡したところ、下に目標とする道路が見える。「強引に下ればすぐに着くかな」と思い、尾根らしき部分を下ったのだが、脆い岩が多い。地図で確認したところ、下ろうと思っていた北東の枝尾根から外れ、ほぼ真北に向かっていた。
そんなに下っていなかったので、トラバース気味に東へ進み、北東の枝尾根に戻ろうとしたのだが、斜面の傾斜が急なことと、間に2つくらいの小さな尾根があり、意外に苦労した。
北東尾根に戻ると比較的はっきりした踏み跡が続いている。もう少し慎重に山頂付近で踏み跡を探すべきだった。
尾根に戻ってからは順調に下ったのだが、道路の手前で踏み跡が尾根から左手に外れ、不明瞭になった。薄い踏み跡をたどり、砂防ダムの西側を越すと車道だった。小天狗山から40分かかた。「これなら予定通りに南東の稜線を下ったほうが良かったかな」と反省した。
上の写真はとかが尾山の山頂、下は小天狗山の山頂である。
2023/01/14