昨年の7月、嫌というほどの暑い日に2つの三室山を歩いた。1つは王寺の東側、もう1つは三郷の西側である。このうち三郷側の三室山(137m)は三角点があるだけで、実際は山の中腹だった。しかも龍田古道の途中でもあった。今回はその先を歩くことにした。
いつものM君と関西本線の王寺駅で合流し、1つ大阪寄りの三郷まで普通電車に乗った。その後は龍田古道を歩き、三室山を通り、西に歩いて高尾山(278m)に登り、柏原に下りようとだけ決めていた。後は足の動くまま、気の向くままの計画だった。
実際にはどうなったのか。
三郷駅から北西へ、道標を頼りに三室山の登山口に着いた。山の中に入ると道がはっきりする。三室山の三角点(137.1m)の横に設けられた展望台から王寺方面の眺めを楽しんだ後、その先へ龍田古道を進んだ。
桜がたくさん植えられている中を登り、「伝龍田神社本宮跡」の石碑を過ぎ、比較的平坦な山間地に着いた。すでに柏原市に入っている。三室山が府県境らしい。
三郷付近から見えた電波塔が近いので立ち寄り、その西側の山頂に出た。270mの小鞍(おぐら)嶺である。大和川の難所、亀瀬の山頂部でもあり、山名があるらしい。広い意味での龍田山でもある。
小鞍嶺から北へ下り、北西に歩いて雁多尾畑(がりんどおばた)との峠に出る。そこから、寄り道ながら北に歩き、龍田本宮御座峰と称される場所を訪ねることにした。
途中の奈良盆地と大峰方面の展望を楽しみつつ、龍田の神様が降臨した地とされる龍田本宮御座峰に着いたのだが、中心部は神域なので立入禁止であり、しかも「峰」というには、三室山同様、山の中腹である。
そこで降臨の地の北西にある山頂(321m)に登ることにしたのだが、これが曲者だった。チャレンジしたものの行き止まった後、ぐるっと回って何とか御座峰の山頂にたどり着いた。とはいえ、その山頂に神様が降りたのかどうかは怪しげだったものの、山頂での昼食時に「これが本日の最高峰や」と気づいてしまった。
その後は雁多尾畑に下り、長い山間の集落を歩き、横尾の集落に出て、高尾山に登った。これは一般的なハイキングコースだろう。その高尾山には大きな岩がある。生駒石が関西では庭石として有名だが、その延長だと思えた。
高尾山から大阪平野の展望を楽しんだ後、西へと下り、高尾山が御神体の鐸比古鐸比賣神社(ぬでひこ、ぬでひめじんじゃ)に立ち寄り、最終的に関西本線の柏原駅に出た。
コース全体として、11時に三郷駅を出て、16時10分に柏原駅に着く歩きだった。
上の写真は龍田の神様が降臨した地、龍田本宮御座峰の神域である。奥に見える石灯籠付近が神域である。下は鐸比古鐸比賣神社である。
2023/02/01