メディナは預言者モハメッド(モハンマド)がメッカから逃れ、移り住んだ地である。この地に墓がある。その墓を中心に大きなモスク(預言者のモスク)がある。信者はメッカとともにこの預言者のモスクを訪れる。
これに加え、モハメッドが迫害者たちと戦ったというメディナにあるウフド山も聖地となっている。ウフド山の戦いにおいてモハメッド側は敗れたのだが、それはモハメッドの指示に信者たちが従わなかったからとされ、このためモハメッドの言葉への信頼というか信仰心がかえって高まったとされる。
預言者のモスクは非常に大きい。異教徒が中に入ることは許されないが、モスクの門まで近づくことは可能である。中に入るのに番人のチェックがあるわけでないので、入るのは簡単である。しかし「こやつ、怪しい」と思われ、「コーランの一節を唱えよ」と言われて唱えられなければ、どうなるのか。イスラムの処刑がどうなっているのかは知らない。
ウフド山は大きな山なのだが、聖地となっているのはモハメッドが信者に「合図があるまで隠れていろ」と命じたのに、信者が従わなかった丘である。実際は丘というほどでもなく、大きな岩である。そこに多くの信者が、まさに蟻のように群がっていた。
そのメディナ、ホテル群が立ち並び、さらに建設が進んでいる。同時に中心部周辺のモスクの増設工事が着工されている。イスラム教のモスクは単なる集会場であり、中に仏像のような偶像を入れる必要がない(禁止されている)ため、増設がいたって簡単らしい。
上の写真は預言者のモスクである。緑のドームの下に預言者の墓があるらしい。下はウフド山の戦いの場所である。写真の右端の丘に合図するまで隠れていろと預言者が命じたにもかかわらず、合図の前に信者が飛び出してしまったため、預言者は戦いに敗れたという。
2023/02/24