サウジアラビアは砂漠の国、砂の大地が一面広がっていると思うのは間違いである。今回旅行したリヤドとその西部は冬に少し雨が降るそうだ。
残念なことに、今回を含めて「砂漠の雨」を経験したことがない。今回も「降ったらええのに」と知人と話をしていたのだが。
サウジアラビアでは雨が降るとハイキングに出かける人が多いそうだ。メディナの近くだったと思うが、現地ガイドが言うには、我々が旅行する少し前に1週間ほど続けて雨が降ったそうで、草が青々と伸びていた。ピクニックの光景も見られた。
30年ほど前、2月のサンフランシスコの郊外で、青々とした大地の中をドライブした(運転は知人、ただし今回とは別の)。雨も少し降り、虹も見た。サンフランシスコよりももっと乾燥しているサウジアラビアの乾燥した大地の雨は、さらに大きな恵みをもたらす。オアシスの源である。
そんな乾燥した大地に花を見つけた。雨の降る時期だから、探すと何種類も咲いている。そのうち2つを紹介しておく。
上の写真はホンオニク(Cistanche deserticola)らしい。日本でも類似のものが採れ、薬草として珍重されることから「御肉」との名があるそうだ。寄生植物である。
下の写真、左がキク科の植物、右がナデシコ科の植物である。ナデシコ科の方をグーグルレンズで検索するとシレネ・カペンシス(本名はSilene undulata)がヒットする。ただし南アフリカに自生するとあるので、違っているかもしれない(現在のAIの精度は、まだこの程度である)。この花が相当の数で咲いていた。
ということで、本当の意味で、砂や岩以外にない大地はほとんど見つからないだろう。
2023/02/26