いつものM君と榛原の北側の山を歩くことにした。そこには800m前後の山が続いている。西には貝ヶ平(かいがひら)山、東には額井(ぬかい)岳、別名大和富士という800m台の主峰がある。実はその周辺に登り残しのピークがあった。
中学3年(1966年)の3月、卒業式の前か後ろかは忘れたが、額井岳に登り、香酔(こうずい)山、貝ヶ平山、鳥見(とりみ)山を歩いた。M君も一緒で、他には10年少し前に亡くなった島君と、信州で医者になった中谷君がいた。医者の卵が2人いたことになる。
誰が言い出し、どうして榛原の山だったのかは忘れた。なかなかハードだったのだけは記憶にある。その時に心残りだったのは、貝ヶ平山の北にある真平(まひら)山に寄れなかったこと。貝ヶ平山の山頂から北に向かっていた道が今でも目に浮かぶ。
ということで、今回は登り残しの真平山に登った後、まずは貝ヶ平山まで歩くことにした。その後は、気分次第で額井岳方面に歩くか(中学3年の時の逆コース)、鳥見山の方に抜けるかを決めることにした。
近鉄大阪線を使って榛原駅に出る。北口から針インター行きの奈良交通バスに乗る。貝ヶ平口で下り、まずは真平山の東側から山頂を目指した。
真平山全体はいくつかの小ピークから成り立つ。その北東部に縦破山と呼ばれるピークがある。NHKのアンテナが建ち、それを管理するための道が整備されている。このため縦破山までは難しくないのだが、その先から徐々に笹が深くなり、地形図上の真平山付近で笹薮となった。今年の3月は晴天続きのため、笹の葉には杉の花粉が大量に積もっていた。
真平山の独立標高点751mにはマスクをしつつヤブコギをして往復した。
真平山から南南東へと貝ヶ平山を目指したが、これが笹薮で難しい。2つの山の間に730mのピークがある。それを下り切るまで、GPSの導きがないと迷子になりやすい。
730mのピークを何とか下り、林道に出た。それを10歩程度東に歩くと、貝ヶ平山への明瞭な登りとなる。山頂で早めの昼食とし、どの道から榛原に戻るのか考えた。
東に香酔山を経て香酔峠に出た場合、額井岳を経て榛原に下るのはハードになる。かといって本数の少ない榛原行きのバスに代わり、国道369号線を歩くのはリスキーである。
結論は、そのまま南に下り、鳥見山を越えて榛原まで歩くことだった。植林の多い、しかし途中で見晴台もあるハイキングコースである。
バスを降りたのが8時過ぎ、榛原駅に戻ったのは13時20分だった。
上の写真は榛原駅の北側からの鳥見山(左)、貝ヶ平山(中央右)、香酔山(右)である。下の写真は真平山の登山口近くにある地蔵堂である。
2023/03/12