西寺山登山口からは県道を戻り、国道372号線を横断し、休場へ歩く。時間的に虚空蔵山は無理なので、その山塊の北側を越えて草野駅へ向かう車道を確認しておいた。
休場の北側から和田寺(わでんじ)へ向かう近道(南東へ向かう道)を上がった。西から上がってくる車道と合流する地点に仁王門だけがぽつんとある。
仁王さんを拝み、境内に入る。社務所はすぐなのだが、本堂はその先400mほど、杉林の中の車道を上がる。途中、頭痛に経験あらたかとかの地蔵板碑がある。
本堂の千手観音を格子越しに拝んだ後、少し戻り気味に展望台への山道に入る。現在の和田寺山の登山道は、山頂から北東に伸びる尾根へと直登する地形図上の破線路ではなく、その尾根を東へ巻きつつ360m地点に登り、そこから屋根上をたどる道に変わっている。ハイキングコースとして整備されたようだ。
尾根の360m地点が展望台になっている。そこからは虚空蔵山が正面に見えた。西寺山方面は林に隠れ気味だった。
展望台からは植林の中の尾根を上がるのだが、これがなかなかの急登である。南東から上がってくる屋根を合わせると山頂が近い。広葉樹林に変わり、和田寺山の山頂(591m)に着いた。展望も三角点もなく、山名のプレートだけがあった。
下りは和田寺の北側の尾根を使うことにしていた。山頂から北に向かって下る。小さなコブを越えつつ、やがて尾根は東向きになる。少し登り返して三角点(412.8m、点名は和田寺)に出る。さらに東に歩き、380mの等高線ピークに達する。「天神ほこら跡」の標識と小さな石組みがある。
この地点から南に下る。階段の設置された道である。植林の中になり、行きに歩いた車道に出る。社務所のすぐ上である。
後は往路を下小野原の東端の集落まで戻り、虚空蔵山の北側の峠(オロ峠)越えを歩き、油井を経由して草野駅に出た。下小野原からオロ峠に向かう途中で、当日歩いた3山がよく見えた(すでにアップした写真)。オロ峠の道はかつてよく使われていたらしく、峠にも、また油井の手前にもお地蔵さんが祀られていた。
もっとも、オロ峠のお地蔵さんは車道のため、コンクリートの穴の中に閉じ込められた雰囲気だった(孫悟空みたいなものかな)。油井の手前のお地蔵さんは周囲のヤブが刈り払われ、ようやく姿を現した様子だった。
写真、上は和田寺の本堂、下は和田寺山の山頂である。
2023/03/18