川北英隆のブログ

和知の南の山を歩く

和知は京都の秘境とされる。正確に書くと、由良川が和知の横を流れ、さらに東へと流域を広げるのだが、その源流地域が秘境である。京大の演習林もある。今回はその和知の南側を区切る山を歩いた。JR山陰本線の駅で言えば、下山から立木までたどった。
その日は下山駅で降り、基本的には北西へと歩いた。山名を書いておくなら、といし山(535.9m)、三峠山(みとけやま、668m)、笹尾谷山(512m)、三郡山(みこおりやま、498m)に立ち寄った。いずれも趣味の領域だろう。と書けば、三郡山だけはハイキングコース的なようなので、怒られるかも。
下山駅から北西に歩き、といし山を最初に目指す。質美(しつみ)川を渡り、北久保に入る。村の東端付近から尾根に上がる。しっかりとした道が尾根に付けられている。山の名が表すように、砥石の原石を採集する道だろう。今はといえば、登山者以外は登らないようで、最初は雑木林の中の松の幼木がうるさい。
岩の露出する急な斜面を上がれば、といし山である。落葉広葉樹の間から長老ヶ岳が大きい。
といし山から西北西に向かって尾根を歩き、三峠山を目指す。落葉広葉樹林の中に明瞭な踏み跡が続き、小さなアップダウンが多い。植林のネットを右に見ながら急登すれば三峠山の林道のすぐ南に出る。適当に林道も使い、最後は踏み跡の薄い植林の中を急登して三峠山に到達する。その山頂も植林に覆われていた。
三峠山からはほぼ真西の大簾峠へ向かう。山頂からは植林が続き、また幼木の保護のためかネットが張られていて尾根歩きに苦労する。しかも小さなアップダウンが多そうなので、右手に見える林道へとすぐに下りた。後は林道を歩き、草尾峠を過ぎる。次の七谷峠の先で踏み跡をたどって尾根に上がり、笹尾谷山を越え、再び林道に下りた。
なおも林道をたどって大簾峠を過ぎれば、その先で府道に出られる。そこで府道を下り、大簾の村を経由して立木駅に出てもいいのだが、まだ時間があったので三郡山に寄った。
まず府道を使って奥山峠に出る。そこから北側に上がり、尾根伝いに歩く。尾根に出ればしっかりとした道があり、三峠山の南側にある峠(立木駅と蛇ヶ谷を結ぶ峠)に下れる。
峠から北の尾根をたどって三郡山を往復する。途中から送電塔の巡視路となる。峠に戻れば、後は立木駅まで歩くだけである。この道もかつてはよく使われたらしく、その証拠に石の道標もある。途中に家屋の石組みもあるのだが、今は誰も住んでいない。
下山駅を出たのが8時過ぎ、立木駅に戻ったのが16時だった。
上の写真は、下山駅から北久保へと向かう途中で見たといし山である。下はといし山からの尾根で見た三峠山である。
20230321といし山を.jpg

20230321三峠山を.jpg

2023/03/21


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