川北英隆のブログ

額井岳を越える

近鉄大阪線の榛原駅を降り、北口に出る。針インター行きの奈良交通バスがある。3月中旬、貝ヶ平山の時に使ったのよりも20分少し遅いバスに乗った。乗客は数人の学生だけ、前回と同様に少ない。どうしてこの時間帯だけ続けて2本も運行しているのか不明である。
香酔(こうずい)峠は自由乗降できるとかで、峠の北側で降ろしてもらう。峠には廃業したレストランがあり、壊れていた。なお、香酔峠の名は、付近にスズランの群落があり、その香りに由来するとか。今も吐山(はやま)スズラン群落が国の天然記念物に指定されている。
峠から北に向かって車道(国道369号線)を下る。まず額井岳登山口のある反対車線側(東側)に移った。車がまあまあ多く、道がカーブしているため、なかなかスリリングだった。
国道の東側、2本目の車道が額井岳の入口である。それに入り、東に進むと古びた別荘風の建物があり、その奥で植林の中を登るようになるのだが、しばらくして間違ったことに気づいた。道が深い植林に入る手前で南へ、踏み跡に入らなければならない。道標はもちろん、目印もない。GPSでヤマレコの踏み跡に注意すると、その踏み跡に気づく。
踏み跡は南へ、尾根の裾を巻くように付けられている。登山道だとの情報がなければたどるのに躊躇する程に薄い。右手(西)に自動車だろうか、金属類の廃棄物が山積みされているのも見える。峠のレストランといい、香酔峠の名が泣いている。
踏み跡を南に100mほど歩くと、踏み跡は東へと大きく折れ、尾根に取り付くようになる。この付近で目印が出てくる。ルートも明確になる。
道の周囲は植林を経て、広葉樹の若葉が目立つようになる。急登が終わると小さなピークに着く。大保山758mと書かれた板の標識がある。額井岳を南西側から見た時、山頂の右と左に1つずつコブが見える。その左側が大保山らしい。
大保山からは少し下り、小さな鞍部に出る。左の斜面に額井岳への直登ルートを分ける。今回は額井岳の西側を巻くルートを選んだ。200mほど歩くと、南側から上がってくるルート(額井村落からのハイキングコース)と合流する。この合流点から先は整備された道になる。道標もある。
合流点から急登すると額井岳の山頂だった。三角点(812.3m、点名は額井岳)は半分壊れたような社の裏にある。最高点はさらに数歩奥だった。展望は木の間から程度だったが、イヌザクラの花が急登の駄賃として山頂に咲いていた。
上の写真は額井岳の山頂である。社の右奥に三角点がある。下はイヌザクラである。ウワミズザクラの仲間である。
20230423額井岳山頂.jpg

20230423イヌザクラ.jpg

2023/04/23


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