ネットのニュース(ロイター)を見ていると、今までまったく知らなかったことが書かれていた。アラビアゴム(アラビアガム)がコーラやアイスクリームなどの食品に使われていて、その入手が困難になるかもしれないと。
アラビアゴムと聞けば、僕らの世代は、小さな筒状の容器に入ったノリを思い出す。スポンジ状のキャップからノリが出てくるので、それで紙類を引っ付けた。
と書いて手元を見ると、あるではないか。「液状のり アラビックヤマト」とラベルにある。「成分は」と見ると、PVAL(ポリビニルアルコール)とある。つまりアラビアゴムを使用していない。でも「アラビック」とあるからには、元々はアラビアゴムを使っていたのだろう。
もっと身近な接着剤としては切手に使われている。今はアラビックヤマトと同様、アラビアゴムではないかもしれないものの、少なくとも昔はそうだった。
話を戻すと、アラビアゴムはアカシア樹脂とも呼ばれ、木の樹液である。その樹液を採集する木はアカシア属のアラビアゴムノキとのこと。天然ゴムやウルシと同様、木に傷をつけ、出てくる樹液を採集する。
このアラビアゴムノキの生育場所は限定されていて、良質のものはスーダンが中心らしい。そのスーダンは内戦に陥った。そこでアラビアゴムの調達に困難が生じていると、ロイターのネットニュースが報じている。
嘘か本当かはともかく、コカコーラやペプシコは備蓄を進めているらしい。サプライチェーンの多様化もままならないのだろう。調べたところ、アラビアゴムは炭酸の気泡の安定化につながるらしい。
スーダンの戦闘が収まらなければコーラが飲めなくなるかも。それともコーラを飲んだとしても、今までと感触が違うかも。コーラとは、スーダン特産アラビアゴムの贈り物である。
2023/05/05