いつものM君と鷲峰山(じゅぶせん、本来は鷲峯山と書く)を歩いた。奈良盆地から見た鷲峰山はなかなかの姿である。逆断層の生成により鷲峰山が北からせり上がったとされている。このため、奈良から見ると鷲峰山の右側(稜線の南側)が切れ落ちている。
鷲峰山が北の大峰山(山上ヶ岳)もしくは北山上(きたさんじょう)と呼ばれているのは知らなかったものの、その昔、古都奈良から見て、南にそびえる大峰山と北の鋭角的な鷲峰山とを対比させたくなるのも納得できる。
この鷲峰山を歩くのは3回目である。1981年、父親の車で訪れた。麓の和束原山から登った。「奈良から見える名峰を一度は」と思ったのだろう。次は2007年である。実は鷲峰山山塊の一角に一等三角点がある。81年にはそれを知らなかった。そこで再訪した。
今回は鷲峰山の北に御林山(ごりんざん)があるので、それを歩く計画だった。そのついでに3回目の鷲峰山となった。
今回の行き方はというと、関西本線の加茂駅から奈良交通バスで和束原山に入った。終点であ。そこから北へ、昔からの参道を歩き、鷲峰山金胎寺の境内に入る。行場には行かず、多宝塔経由で鷲峰山の最高峰(682m)に登った。その後、鷲峰山の東にある一等三角点の峰、釈迦岳に立ち寄り、多宝塔に戻った。
鷲峰山からの下りは和束ではなく、北の宇治田原である。御林山(ごりんざん、401m)を経て宇治田原の贄田(ねだ)に下りた。バス停がある。宇治行きと新田辺行きの2系統が停まる。今回は新田辺行きが15分ほどで来たので、それに乗り、近鉄新田辺駅に出た。
道の状態は、和束から鷲峰山に登る手前、谷沿いの道が荒れ気味だった。御林山には林道から片道10分程度立ち寄らないと行けないのだが、少しわかりにくい箇所がある。残りの多くは林道を含めた車道歩きに近い。
和束原山から歩き始めたのは8時30分過ぎ、贄田バス停に着いたのが14時20分過ぎだった。
上の写真では左側に鷲峰山が写っている。22年3月、和束の北山から加茂の三上山を歩いた時のものである。下は鷲峯山金胎寺の多宝塔(左)と金堂である。
2023/05/21