川北英隆のブログ

太鼓山付近の自然

丹後半島に入るのは初めてだった。かつて、中学の最後か高校の初め、丹後半島の西の付け根にある木津温泉で泊まったことがある。
1月だったか、カニを食べに家族で訪ねた。今回と同じく、福知山と宮津を経由した。京都丹後鉄道がまだ国鉄の時代、山陰本線を走るのは蒸気機関車だった。今と同じく、宮津から進行方向を変えて丹後半島の稜線を越えるのだが、大雪のために途中で機関車が止まった。途中駅までバックで戻り、機関車をもう1台連結してようやく越えた。
木津温泉に着くのがかなり遅れ、コセコガニ(メス)から期待していたほど松葉ガニ(オス)は美味くなく、疲れたのだけを覚えている。
雪の中だったため天橋立の近くを通ったことも覚えていない。いずれにしても今回、初めて天橋立を見た。バスの車窓からだが。
丹後半島の自然は豊かそうだった。植林が少なく、自然林が豊富に残っていた。久しぶりにキツネを見た。キジらしき姿もあった。
花は少なかった。リョウブが終わりかけ、ガマズミの実が赤くなっていた。ギボウシが満開だった程度か。
その代わりに下ではキリギリスが多かった。ヒグラシも時々鳴いた。驚いたのはオニヤンマの多さだった。70年間に見た数(数えていない)と同じ程度、もしくはそれ以上を一度に見た感じだった。広い場所が好きなトンボだから、丹後縦貫林道の上を悠々と飛んでいた。
前々日から前日にかけてかなりの雨が降ったため、沢の水が林道の上を流れる箇所もあった。カラスアゲハが水を吸うために上を舞っていた。
海も綺麗だった。残念ながら伊根を訪ねる時間がなかった。
実は京都発、朝一番の電車に乗った。できるだけ涼しいうちに歩き始め、時間に余裕を作るつもりだった。しかし京都駅で誰かが線路に立ち入ったとかで(祇園祭の宵々々山で酔い潰れた奴かもしれない)、緊急停止信号が届き、乗っていた電車が亀岡の手前で止まった。何で京都駅の信号が亀岡にまでと思うのだが、それだけJRの設備が前近代的なのだろう。おかげで園部での接続電車が先に出てしまい、宮津から乗るバスが1本後になった。
暑い一日だったため、時間があったとしても伊根まで歩く気力が残っていなかったかもしれないが。ちなみにバスを降りた岩ヶ鼻から伊根まで約3キロある。
上の写真は林道から見た若狭湾である。真中付近の見える谷の左手の稜線を登ってきた。真ん中はギボウシの群落である。下は岩ヶ鼻の漁港(養老漁港)である。奥に伊根漁港が見えている。
20230716若狭湾を.jpg

20230716ギボウシ.jpg

20230716岩ヶ鼻.jpg

2023/07/16


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