川北英隆のブログ

日本の梅雨が変わった

今年の梅雨は東北で大暴れした。去年もそうだったように記憶している。ひょっとして日本の梅雨が北上しているのかもと思い、東北から北海道の状況を調べてみた。
降水量のデータは気象庁のサイトに公表されている。そこから東北と北海道の主要都市の降水量をダウンロードし、グラフを作ってみた。
そのうち、新潟、秋田、札幌をアップしておく。
青い線は梅雨の時期の3ヶ月間(5月から7月)の降水量の合計(ミリ)である。ただし年によって大きく変動するため、10年間の平均値になっている。
赤い線は、その3ヶ月間の合計降水量が年全体の降水量に占める割合(%)である。これも10年間の平均値である。
すると次のことがわかった。
新潟の場合、梅雨の時期の雨量が明らかに増加し、年間降水量に占める割合も上昇している。計算していないが、冬の降水量(積雪量)が減少している可能性もある。
秋田については、新潟ほどではないが、梅雨の時期の降水量がこの20年間ほど増えている。この点は、山形でも同じである(グラフは示さなかった)。
一方、太平洋側の福島と仙台、北海道とその周辺の函館、札幌、青森では明瞭な傾向は見られなかった。ただし北海道では1970年から90年頃まで、5月から7月降水量が少なかったのに、それ以降は増えている。つまり気候が変化しつつあるのかもしれない。
僕の子供の頃と今とでは、夏や冬の気温、雨や雪の降り方が明らかに変わってきている。これが100年単位での傾向的な変化なのか循環なのかは、気象庁のデータだけでは明確な結論を出せない。しかし長期的に気候を分析した資料からすれば、傾向的な気候の変動が見られるとの結論が多い。要注意である。
新潟.jpg

秋田.jpg

札幌.jpg

2023/07/23


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