川北英隆のブログ

保坂から二の谷山を周遊

今津から小浜行きJRバスに乗る。いつものように空いている。県境の手前、保坂(ほうさか)で僕が下りると、バスは運転手だけになる。県境を越えてすぐの宿場町、熊川をいつか訪ねたいものだと思うものの、今回の目標は二の谷山である。
バス停から100mほど戻った交差点を右に、国道367号線へと入る。郵便局の前を通り、分岐に出る。昨日のブログの写真にある交差点である。
この交差点は少し複雑で、2年前に通った時、戸惑った。一番右が昔の街道(旧国道303号線)で、水坂(みさか)峠を越え、熊川を経て小浜へ通じる。一番左が朽木を経て京都(出町柳)へ通じる(国道367号線)。そして真ん中にも道があり、保坂の村へ入っていく。その村落の奥に二の谷山が広がっている。
交差点を朽木の方に向かう。谷沿いの緩い登りである。交通量は多くないものの、歩道がないから注意しつつ歩く。早朝だったから木立の影が多く助かった。
やがて谷が広がり、地図上の途中谷になるのだが、人家が存続している気配がなかった。その代わり、左手に高島市のごみ処分場の建物が見えてくる。車道が少し下り始める。
右手の杉林に注意すると山道があり、少し奥に標識もある。高島トレイル・二の谷山の入口である。桜峠の表示もある。
コースには高島トレイルの黄色いテープが付けられている。杉林がすぐ終わり、広葉樹林の中の登りになり、稜線に出る。
風があり、思っていたよりも暑くなかった。コナシ(ズミ)らしき青い実が落ちていた。時たま琵琶湖が見え、木の間から二の谷山らしき姿の見えることもある。
コースは稜線に沿って明瞭だが、独立標高点545mのピーク付近は稜線が広く、注意が必要である。直進しそうになるが、本当のルートはシダに隠れがちに一度東へと折れる。すぐにルートは北向きに戻り、はっきりとする。少し下り、登り返せば二の谷山の山頂部である。
二の谷山の山頂は高島トレイルから北西側に外れている。広葉樹林の中を100mほど歩くと三角点(608.1m、点名は杉山村)がある。さらに100m少し歩くと611mの独立標高点ピークである。
リョウブが咲き、大きなブナもあった。北側、木立の間から三十三間山や武奈ヶ岳が大きい。北東側には箱館山らしき姿もある。日陰に座り、風を受け、保坂からのバスの時間を確認しつつ、暑くない夏の開放的な時間を久しぶりに楽しんだ。
高島トレイルに戻り、東へと大きく下る。鞍部を過ぎ、稜線は再び北を向く。二の谷山の山頂部が木の間から見えた。独立標高点486mのピークから主稜線を外れ、東へ下る。小石の多い道のため、滑りやすい。谷を挟んで武奈ヶ岳が立派である。
傾斜が緩やかになり、送電塔を過ぎると水坂峠の少し保坂寄りに出る。高島トレイルの表示が二の谷山側と武奈ヶ岳側にある。
保坂のバス停に戻り、木陰でバスを待った。保坂の金毘羅宮跡やバス停近くの山神社を見れば良かったと今になって思うが、当日は日差しが暑く、そんな発想は浮かばなかった。
上の写真は二の谷山の最高地点である。リョウブが咲いていた。下は二の谷山から見た武奈ヶ岳である。写真の二の谷山と武奈ヶ岳を区切っている谷、つまり水坂峠の西側の谷は日本海側へと流れる。このため中央分水嶺・高島トレイルは、二の谷山の先で主稜線から外れ、水坂峠へ下るように付けられている。
20230806二の谷山.jpg

20230806武奈ヶ岳を.jpg

2023/08/06


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