ブルガリアの観光は3箇所、世界文化遺産であるリラ修道院、ブルガリア第二の都市プロブディフの旧市街、首都ソフィアだった。それを日本語の堪能な75歳の現地女性ガイド(シルビアさん)が案内してくれた。ロシア語ができ、英語も多少できるという。
リラ修道院はムサラ山に登る前日に訪れた。北マケドニアの聖ヨハネ・ビゴルスキー修道院同様、山中の渓谷沿いに建てられている。みっとも観光客が多いからか、チベット寺院のようなイメージとは少し離れていた。
この修道院はブルガリア正教で最も重要な拠点である。フレリョの塔と呼ばれる籠城用を兼ねた建物以外は1833年に焼け、現在の主要な建物はその直後に修復されたという。併設された博物館には修道院の所蔵品が展示されている。内部の撮影は禁止されていた。石塀に囲まれた境内からは、ムサラ山群の第二の高峰が望める。
その後、プロブディフに立ち寄り、丘に広がる石畳の旧市街を歩いた。オフリド同様、要塞として機能し、貴族や商人の町として発展したという。その屋敷が今も修復されて残り、多くは公共施設として使われている。教会も多い。ギリシャ時代やそれ以前からの遺跡、たとえばオフリドと同じような円形劇場が残っている。当時の遺跡が今も発掘されている。
プロブディフで昼食の後、帰国便に乗るためソフィアに出た。中心部に立つアレクサンドル・ネフスキー大聖堂や、首都名の由来である聖ソフィア聖堂を見た後、周辺を散策し、大統領官邸の中庭にある聖ゲオルギ聖堂での定例ミサに参列?できたのは、シルビアさんのおかげかもしれない。
今回のツアーの一連の観光により、ブルガリアの経済力が北マケドニアよりも上だとの実感を得た。とくにブルガリアで最初に気づいたのは、道路傍をはじめとしてゴミが少ないことである。アルバニアや北マケドニア(除オフリド)をバスで移動する時、ゴミの多さに辟易していた反動かも知れないが。
初めての国でいろんなことを知った。世界経済の先頭を走るではないだけに、古き良き時代が残っているのだろう。
写真は5つある。順に、リラ修道院の外観、壁画、プロブディフの家並み(特徴として2階が1階よりも通りに出ている)、アレクサンドル大聖堂の外観、聖ゲオルギ聖堂である。
2023/09/03