川北英隆のブログ

電話は嫌い

電話が好きでない。かけるのも、かかってくるのも。以前はかけるのが嫌いで、かかってくるのは何ともなかったのだが。かけるのが嫌いだった理由は、相手を無理矢理に受話器に向かわせるイメージが強かったからだろう。
かかってくるのが嫌いになったのはメールの発達による。電話の呼び出し音は思考を停止させる。山を歩いていて、電話が鳴ると最悪である。せっかく日常生活から離れ、自然を楽しんでいるのに、そこに日常生活が強引に割り込んでくる。
海外にいる時の電話はより最悪、最悪の最上級(それって何や)だろう。真夜中に証券会社から電話が何回かあった。イランでペルセポリスを見学しているときにも電話があった。さすがに海外の山の中での電話の経験はまだない。ネット接続していない(もしくは電波が届かない)からかもしれないが。
それなのに、知人の何人かにはネットの世界を拒絶しているのが複数人いる。僕よりも若いのに。その彼らが電話を時々してくる。受話器を取れない状態だと、何回も繰り返して電話をしてくる。受話器を取ると、そのほとんどはメールで済む用事である。
僕の場合、電話は固定電話と携帯電話がある(普通かな)。固定電話は家にいないと取れない。携帯電話は携帯していないことも多い。携帯していても歩いていると気づかないことがままある。固定電話の場合、かかってきたのを教えてもらっても、携帯電話の場合、後で気づいても、珍しい相手ならともかく、いつもの知人の場合、「どうせ大した用事やないな」ということで、こちらからかけるのも面倒と思えてしまう。
メールの時代、電話で人間関係を壊してしまうかも。と危惧していたら、つい最近、電話嫌いな知人を見つけた。同類相憐れむというわけで意気投合した。
その知人だが、携帯がまだ珍しかった頃、「ついに入手した携帯」を試しにと、真面目なサラリーマンをやっていた僕の職場にかけてきた。やはりメールの普及が彼の性格を変えたのか。ますます同類ということになる。

2023/09/17


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