比良の釈迦岳には何回も登ったようだった。そこで調べると、2017年の6月、梅雨入り前に2週連続で登っただけだった。最初の週はリトル比良に向かった。次の週に蓬莱山へと縦走した。たった2回ながら、印象に残る山なのだろう。
今回は釈迦岳を経てリトル比良の残されたコースを歩いた。簡単に済ますつもりなら、湖西線の北小松から寒風峠に上がり、そこから北に入ればいい。でも、前日に計画した時にはその簡単な案が浮かばなかった。釈迦岳を経るのが礼儀だと思いこんでいたのだろう。
比良駅で下り、高架の線路をくぐって西側に出る。目指す釈迦岳が大きく見え、北側にリトル比良を従えたかのようだ。
まずは線路沿いの道を北西に折れ、山裾の樹下神社を目指す。ヒガンバナが咲き、ツユクサが残っていた。樹下神社に立ち寄ったことがなかったので、今回はと入った。天満宮と並んで祀られている。
広い境内を後にし、天満宮の北側の細い道を入る。別荘地なのか、その間の細い車道を上がっていき、161号線の下をくぐり、林の中の山道に入る。堂満山への登山道を分け、橋を渡るとイン谷口である。上部に駐車場がある。日曜日だから10台程度停まっていた。
車道を登り、元リフト乗り場だったという建物の横を通ると山道になる。小さな沢を西へと渡り、じきに神爾滝への道を分けると、本格的な登りになる。歩きやすい道との印象だったのだが、雨水が道を削っているためか、今回は大きな段差がいくつもあった。
元のロープウェイ駅に出ると琵琶湖の展望があり、その上で蓬莱山方面も見える。当日は空気が澄んでいて、今までで一番の眺望に近かった。森林も広葉樹が多くなり、美しさを増す。
その先で釈迦岳の巻き道を分ける。再び傾斜がきつくなり、大きな岩も現れる。シャクナゲとブナが目立つ林を抜け、右手(東)からの尾根道を合わせる。いつか歩こうと思っている大津ワンゲル道がその尾根伝いに付けられている。
その後は林の背丈が低くなり、尾根の傾斜も緩む。すぐに釈迦岳の山頂である。
三角点(1060.1m、点名は北比良)があるはずなのだが、国土地理院の標識の傍には標石が見当たらなかった。草に埋もれている様子もあったが、そこまでは調べなかった。
上の写真は山頂にある国土地理院の杭である。下は少し下って振り返った釈迦岳の山頂(手前の山)である。中央奥に打見山と蓬莱山が重なって見える。
2023/09/25